■要約



クリーク・アンド・リバー社<4763>は、プロフェッショナル(専門職)のエージェンシーとして、プロデュース事業(開発・請負)、エージェンシー事業(派遣・紹介)、ライツマネジメント事業(知的財産の収益化)の3つの事業を、クリエイティブ分野(テレビ・映画、ゲーム、Web、広告・出版等)を中心に医療、会計、法曹など現在18分野で展開している。プロフェッショナル人材のネットワークはグループ全体で34万人超、顧客数は4.5万社を超える。



1. 2022年2月期の業績概要

2022年2月期の連結業績は、売上高で前期比12.0%増の41,799百万円、営業利益で同39.4%増の3,411百万円と過去最高業績を更新した。また、2021年9月に上方修正した会社計画(売上高41,300百万円、営業利益3,200百万円)に対しても上回って着地している。主力のクリエイティブ分野(日本)において、ゲーム、Web分野が増収増益と好調に推移したほか、電子書籍分野も自社サービスである「漫画LABO」においてオリジナル作品のヒットが相次ぎ増益に貢献した。また、前期は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によるマイナス影響を受けた医療分野も医師紹介事業の拡大により2ケタ増収増益となった。なお、第4四半期の営業利益が前年同期比で25.6%減となったが、これは2023年2月期以降の成長に向けて広告宣伝費や採用費等を約2億円積み増したことが要因で、同要因を除けば10%強の増益だったと見られる。



2. 2023年2月期の業績見通し

2023年2月期の連結業績は、売上高で前期比5.3%増の44,000百万円、営業利益で同17.2%増の4,000百万円となる見通し。「収益認識に関する会計基準」等の適用により売上高で20億円の目減り要因となり、旧会計基準ベースでは10.0%増収となる(営業利益への影響はなし)。引き続きクリエイティブ分野(日本)、医療分野を中心に既存事業の拡大を見込むほか、XR (VR/AR/MR)、AI、農業等の新規事業の育成にも注力していく方針である。XR関連では「医療機関向けVR遠隔同時講義システム」の営業活動を本格的に開始するほか、建築分野でVR建築展示場「XR EXPO(R)」のコンテンツ及び機能の拡充に取り組んでいく。また、アパレル業界向けに3DCG技術を活用したサンプル開発サービス「sture(ストゥーラ)」を提供する(株)forGIFTを2022年3月に連結対象子会社としたほか、農業分野ではテクノロジーを活用した障がい者雇用促進事業を展開する(株)コネクトアラウンドを2022年4月に新設し、今後事業展開していく計画となっている。



3. 中期経営計画の進捗状況

2024年2月期までの中期経営計画では、プロフェッショナル分野のさらなる拡大、新規サービスの創出、経営人材の創出、コーポレート・ガバナンスの強化の4点を重点施策に掲げ、持続的な成長を目指している。最終年度となる2024年2月期の業績目標は売上高470億円(旧会計基準ベースだと495億円)、営業利益45億円と当初計画(売上高460億円、営業利益35億円)から上方修正した。景気の先行き不透明感があるものの、同社が展開しているプロフェッショナル分野の人材需要は旺盛であり、かつ多岐に広がっていること、またXRやAIなど先進技術を活用したサービスも今後、収益化の段階に入ってくることなどから業績目標の達成は十分可能であると弊社では考えている。同社は長期目標としてM&Aも視野に入れながら、プロフェッショナル人材ネットワークのグローバル化推進と領域の拡大(50分野)に取り組み、売上高1,000億円、営業利益100億円を目指しており、今後のさらなる飛躍が期待される。



■Key Points

・2022年2月期業績は主力事業の成長により2ケタ増収増益、過去最高を更新

・2023年2月期も滑り出しは順調で、実質2ケタ増収増益が続く見通し

・プロフェッショナル領域を50分野まで拡大し、長期目標として売上高1,000億円、営業利益100億円を目指す



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)