■今後の見通し



1. 2022年7月期の業績見通し

ファーマフーズ<2929>の2022年7月期の連結業績については期初計画を据え置き、売上高で前期比29.7%増の60,631百万円、営業利益で同1.8%増の5,773百万円、経常利益で同0.4%増の5,788百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.7%増の4,021百万円を見込んでいる。



引き続きBtoC事業が好調に推移する見込みであることに加え、2021年8月に子会社化した明治薬品の新規連結も寄与することから、2ケタ増収としている。一方、利益面では、広告宣伝や研究開発への積極投資を継続することにより横ばいの予想としている。なお、広告宣伝費はインターネット、紙媒体、テレビを中心に300億円程度を想定している。「ニューモ(R)育毛剤」だけに依存せず、次期大型ヒット商品の育成とCRMに注力する方針であるものの、CPO及びLTVの動向次第で媒体・商品間の広告宣伝費の配分を大胆に変更する予定である。また、研究開発投資については、2023年7月期以降の事業拡大を見据え、第3四半期以降も積極的な投資を継続する計画としている。



通期予想に対する進捗率については、売上高で47.5%、営業利益で35.2%、経常利益で36.4%、親会社株主に帰属する当期純利益で38.8%であるものの、これは通期予想が下期偏重の計画となっていることによる。広告宣伝費を上期に重点的に投資し、下期は定期顧客の増加や広告宣伝費のコントロールを想定している。当第2四半期累計業績は過去最高の売上高及び利益であったこと、売上高・利益ともに期初計画を超過して着地したことを考慮すれば、通期予想は達成可能と弊社では見ている。ただし、同社の広告宣伝の戦略上、注力商品へ極めて大胆に費用を投入することも考慮しておく必要があり、その場合はさらなる成長への自信の表れと言えるであろう。



2. セグメント別見通し

(1) BtoB事業

主力の「ファーマギャバ(R)」では、2021年7月期第4四半期に海外向け出荷が増大したことによる反動減の影響を受け、2022年7月期第2四半期累計業績が前年同期比減収となったものの、2022年7月期下期に大手飲料メーカーで新商品の発売が予定されており、売上拡大が見込まれる。また、引き続きOEM事業に注力していく。



このほか、海外販売強化のために各国において必要な許認可の取得を迅速に行うほか、販売拡大とともに海外市場での安定供給を目指し、海外生産体制を構築する。また、販売体制構築のため、海外市場に対応する人材の増強を図り、主力の北米・中国に加え、今後市場拡大が見込まれる東南アジア地域での展開に注力する方針だ。



新規の製造・販売チャネルでは、明治薬品が手掛ける医薬品受託の「CMO事業」、機能性食品・医薬品等のドラッグストアチャネル等での販売を行う「CHC事業」ともに下期も堅調を維持する見込みである。2022年7月期業績としては、CMO事業・CHC事業合計で50億円(第2四半期累計実績は2,541百万円)の売上を目指している。



新規事業である越境ECは、中国及びベトナム向けに2021年6月開始した。当面は「Tmall Global」内広告やインフルエンサー広告の運用を徐々に拡大させ、販売基盤の構築を推進する方針だ。



なお、受注機能強化に向けた投資や研究開発投資への強化は継続する方針だ。



(2) BtoC事業

引き続き育毛・発毛促進剤「ニューモ(R)育毛剤」が好調に推移していることから、2022年7月期の「ニューモ(R)育毛剤」売上高として30,000百万円を計画している。これに加え、「ヘアボーテ(R) エクラ ボタニカルエアカラーフォーム」や新商品(まつ毛美容液「まつ毛デラックス WMOA」、明治薬品の「シボラナイトGOLD」等)の売上拡大も寄与する見通し。さらなる成長に向けて、強い商品へ効率重視で積極的に投資を継続する方針だ。明治薬品では、「シボラナイトGOLD」をはじめとした同社の製品群に対し、ファーマフーズの通販ノウハウを取り入れたリピート通販による販売拡大に取り組み、今期10億円以上の売上を目指している。



(3) バイオメディカル事業

バイオメディカル事業では、既存パイプラインの研究と新規パイプラインに向けた研究を同時に推進していく。なお、2022年7月期第3四半期より、アンテグラルの「プロテオーム解析事業」の受託売上が上乗せされる。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)