■株主還元策とサステナビリティの取り組み



1. 株主還元策

G-7ホールディングス<7508>の配当政策に関しては、「安定配当の継続を前提に業績に応じた利益還元を実施することを基本に、将来の事業展開に向けた投資需要や財務状況なども勘案しながら総合的に判断していく」としている。配当金の水準としては配当性向で30%程度を目安としており、2022年3月期の1株当たり配当金は前期比3.5円増配となる36.5円(配当性向30.6%)とし、2023年3月期も同1.5円増配の38.0円(配当性向31.0%)と8期連続の増配を予定している。今後も収益拡大が続けば配当成長が期待できることになる。





サステナビリティ経営の実践によりブランド価値向上、事業領域の開拓、従業員満足度の向上につなげていく

2. サステナビリティの取り組み

同社はサステナビリティに対する基本的な考え方について、「人間尊重を経営基盤とし、顧客第一主義、現地現場主義によって顧客・株主・社員・地域社会等のステークホルダーの満足度向上に向けた経営を実践し、社会に貢献していくこと」とし、各事業の強みを生かし持続可能な社会へ貢献することが、同社グループの長期的な成長につながるものと考えている。また、サステナビリティ経営を実践することによるメリットとして、グループのブランド価値向上、事業領域の開拓、従業員満足度の向上を挙げている。



サステナビリティに対する取り組み内容については、「G-7グループが取り組むサステナビリティ」として同社ホームページに掲載している。主な取り組み内容をESGの観点から分けると以下のとおりとなる。



(1) 環境

a) 気候変動などの地球環境問題への配慮

同社グループでは、社用車を電動車(電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車/ハイブリッド自動車等)にすること、店舗照明をLED化すること、再生可能エネルギーの利用を優先していくことで、CO2排出量の削減・抑制による脱炭素に貢献し、気候関連災害や自然災害の発生の抑制に取り組んでいく。また、今後開発予定のオートキャンプ場は、災害時などの避難場所として使用できるように整備していく。



また、店舗での在庫管理の高度化によって廃棄商品の削減を図っており、廃棄物の適正な分別処理と併せて環境への配慮を行っている。例えば、「オートバックス」の店舗では来店客から回収する廃タイヤを専門業者でリサイクルし、エネルギー源として再利用しているほか、廃オイルや廃バッテリー等も素材別に分別し指定業者を通じて再資源化につなげている。



b) 再生可能エネルギーと省エネ化の取り組み

再生可能エネルギーの利用拡大に向けて、同社は2021年に竣工した新社屋の屋上にソーラーパネルを設置し、太陽光エネルギーの利用割合を増加させている。また、社用車を電動車に速やかに変えていくほか、店舗照明のLED化を推進することで、エネルギー効率を改善し、消費電力の削減とCO2排出量の削減を推進していく。また、「オートバックス」店舗での電気自動車充電スタンドの設置も進めていく予定だ(現在はオートバックス木更津金田店に設置)。



c) 自然災害への危機管理

同社グループは自然災害への危機管理に関する理念、基本方針、目的、目標を策定している。また、被害シナリオを想定した危機対応計画を立案していくことにしている。



(2) 社会

a) 地域社会の貢献

同社グループでは年に1回、社会的弱者に対して食材や衣服、日用品などを寄付する「フードドライブ活動」を実施している。また、地域のこども食堂への食材支援を開始するなど、児童福祉施設や児童支援施設に対するリクリエーション活動なども継続して実施している。今後もこれらの活動頻度を上げることで、今まで以上に健康福祉活動に注力していく方針だ。



また、同社グループでは地域社会への貢献と居住環境の改善を図るため、オートバックスデーにおいて店舗の周辺道路の清掃活動などを行っており、ごみ処理についても各地域で定められた分別方法にて処理している。



b) 安全運転の取り組み

SDGsでは世界の交通事故を半減するというターゲットが掲げられており、同社グループでも同ターゲットを達成すべく、ドライバーに対する12ヶ月点検の啓発や、社用車へのドライブレコーダーの装着及び店舗での販売促進などを実施し、「交通事故の防止、事故が起きた場合の早期解決、事故につながるような運転行為の抑止」に努めている。また、子どもたちへの安全教育の一環として、タイヤ交換などの作業体験を提供している。



c) スポーツ支援

同社は地域貢献活動の一環として、地元のプロサッカーチームやゴルフ選手等を支援している。スポーツの支援を通じて、地域に根差した企業として地域社会とのさらなる関係強化に取り組んでいる。



(3) ガバナンス

同社グループでは健全な経営促進を通じて、社会貢献を図るための社会的規範倫理に則った事業活動が行われることを目的として「企業倫理委員会(コンプライアンス委員会)規則」の策定と「企業倫理委員会(コンプライアンス委員会)」を設置している。企業倫理委員会(委員長、部門長、代表取締役社長)は毎月1回開催し、社会的規範倫理から外れた行為の有無について確認を行い、問題が認識されれば迅速に対応する体制を構築している。また、内部通報制度を導入したことでグループ内における相互モニタリング機能が働き、役員及び従業員のコンプライアンスへの意識向上が図られるだけでなく、経営に重大な影響を与え、又はその恐れのある法令違反や不正行為等の早期発見、及びその是正並びに再発防止につなげている。



また、同社グループでは重大なリスク発生を未然に防ぐこと、万一の重大なリスクが発生した場合に事業への影響を最小限にとどめ、再発防止をすることを目的に「リスク管理規程」の策定と「リスク管理委員会」を設置している。



リスク管理委員会(委員長、代表取締役社長)は毎月1回開催し、各委員からリスク情報の報告を受けることにより、グループを取り巻く各種リスクの一元的管理体制を敷いている。同委員会でグループのリスク情報の把握・分析・対処に努め、必要に応じ個別のリスク対策委員会等を通じ、適切かつ迅速なリスク対応を図っていくことにしている。また、事業活動におけるリスクマネジメントは内部監査を通じてモニタリングを行い、適宜グループ各社の代表へ報告を行っている。



なお、同社はコーポレートガバナンス体制のさらなる充実を図るため、監査等委員会設置会社への移行を予定している。2022年6月開催の株主総会で付議し、承認を得て移行する。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)