■業績動向



1. 2022年3月期の業績概要

酒井重工業<6358>の2022年3月期の連結業績は、売上高が26,599百万円(前期比23.0%増)、営業利益が1,383百万円(同97.3%増)、経常利益が1,407百万円(同113.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,427百万円(前期は4百万円の利益)となった。



売上高については、中国で微減となったものの、それ以外は国内を含めて各地域とも増収となった。特に前期にコロナ禍の影響を受け減収となった北米とアジアが大きく回復した。売上総利益率は24.1%となり、前期比0.9ポイント低下したが、これは原材料費及び物流費の上昇等による。ただし、原価率の上昇は当初の見込みよりは下回った。販管費は、行動制約から事業活動再開に伴い前期比6.7%増となったが、増収に伴う売上総利益の増加(同18.5%増)により、最終的に営業利益は大幅増益となった。さらに、北米事業子会社において繰延税金資産381百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で大きく拡大した。



営業利益の増減要因を分析すると、増収による増益が1,244百万円、原価率の上昇による減益が245百万円、販管費の増加による減益が316百万円であった。また販管費増の内訳は、人件費の増加83百万円、運送費の増加85百万円、技術研究費の増加76百万円、その他費用の増加73百万円であった。



2. 地域区分別の動向

国内では、国土強靭化加速化対策を背景に道路・土木工事などの公共投資関係が比較的堅調に推移した結果、売上高は14,292百万円(前期比9.6%増)となった。海外では、主要な市場での建機需要の回復が進んだことから、売上高は12,306百万円(同43.4%増)となった。このうち北米は、コロナ禍からの回復によりインフラ工事が増加したことに加え、シェアアップを目指して行ってきた営業活動の成果もあり、売上高は5,039百万円(同55.3%増)と大幅に増加した。アジアでは、好調なベトナム、タイなどのインドシナ市場に加え、停滞していたインドネシア市場でも需要回復が進んだ結果、売上高は6,492百万円(同33.7%増)となった。その他は中南米、大洋州、アフリカともに回復基調で、売上高は731百万円(同62.7%増)となった。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)