■要約



ジャパンベストレスキューシステム<2453>は、「困っている人を助ける!」を経営理念に1997年に設立された「総合生活トラブル解決サービス」カンパニー。住宅のカギや水まわりのトラブルなど日常生活の困りごとを解決するサービスを全国3,000店超のパートナー・ネットワーク店を通じて会員・非会員向けに提供している。子会社で保険事業や住設機器・家電製品等の修理サポートサービスも展開している。2022年3月末の会員数は3,569千件、被保険者数は606千件と順調に積み上がっている。なお、修理サポートサービスを展開するジャパンワランティサポート<7386>が6月23日付で東京証券取引所グロース市場に上場する。



1. 2022年9月期第2四半期累計の業績概要

2022年9月期第2四半期累計(2021年10月-2022年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比32.7%増の8,806百万円、営業利益で同9.8%増の738百万円と会社計画通りの進捗となった。2021年9月末に(株)アクトコール他1社を買収した効果により、売上高で1,761百万円、営業利益で97百万円(のれん償却額92百万円控除後)の増額要因となっている。既存事業ベースで見ると会員、保証、保険事業の顧客数が順調に積み上がったことにより、売上高は増収となったが、営業利益は若干の減益となった。駆けつけ事業や保険事業、会員事業が減益となったためだが、このうち保険事業については契約件数の増加に伴う契約準備金繰入額の増加が要因であり、前向きな減益と捉えることができる。



2. 2022年9月期の業績見通し

2022年9月期の連結業績は売上高で前期比33.7%増の18,000百万円、営業利益で同22.8%増の1,730百万円と期初計画を据え置いた。アクトコールの買収効果で売上高3,600百万円、営業利益70百万円(のれん償却額180百万円控除後)の増額要因を見込んでいたが、営業利益については買収後の業務見直しを進めたことで想定以上に改善しており、当初計画を上回る見通しだ。一方で、保険事業については期初計画には織り込んでいなかった競合他社からの移行案件(約3万件)が加わるため、売上高については上振れするものの、契約準備金繰入額も合わせて増加することから、利益ベースでは当初計画を下回り、アクトコールの上振れ分とほぼ相殺する格好となりそうだ。ただ、計画には織り込んでいない新規提携先(JAF(日本自動車連盟)、ワタミ<7522>等)を通じた会員獲得が順調に進めば上振れ要因となる可能性がある。会員、保証、保険事業の契約件数は合計で前期末比467千件増の4,407千件を計画しており、第2四半期までの進捗率は51%と順調に進んでいる。



3. 中期経営計画

同社は2022年9月期から3ヶ年の中期経営計画をスタートしている。営業・業務の両面で「パートナーシップ戦略」を推進し、売上規模の拡大と収益性向上を目指していく方針を打ち出している。最終年度となる2024年9月期の売上高は22,000百万円、営業利益は2,500百万円とし、年率2ケタ台の増収増益を目指している。KPIとなる会員・保証・保険事業の契約件数は2021年9月期末の3,940千件から2024年9月期末に5,471千件まで積み上げることで売上規模を拡大し、また、ERPシステムの導入効果による業務効率の改善により営業利益率も2021年9月期実績の10.5%から11.4%に引き上げていく。「パートナーシップ戦略」では、地域金融機関との提携が進んでいるほか不動産、クレジットカード、医療・介護業界など広範な分野で交渉が進んでいる。そのほか、2021年12月に資本業務提携を締結した伊藤忠商事<8001>を通じて同グループ会社との提携交渉や保険商品の開発等も進めており、こうした提携ネットワークを広げていくことで、同社サービスの利用者を拡大していく戦略となっている。生活者の困り事は多種多様にあり、これらを解決するサービスをストック型のビジネスモデルとして展開していくことで、持続的かつ安定的な成長が期待できる企業として注目される。



■Key Points

・2022年9月期第2四半期累計業績はM&A効果で過去最高売上を更新、営業利益も計画通りに進捗

・契約件数増加に向けたパートナーシップ戦略が着々と進行中

・2024年9月期にサービス契約数5,471千件、営業利益2,500百万円を目指す



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)