■業績動向



3. 財務状況と経営指標

神戸物産<3038>の2022年10月期第2四半期末の資産合計は前期末比15,186百万円増加の171,923百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では設備投資資金として長期借入を実施したことにより現金及び預金が10,086百万円増加したほか、在庫も399百万円増加した。在庫水準に関しては2021年10月期より販売機会ロスを防ぐために通常よりもやや多めに保有する方針としているが、足元の売上が順調に伸びていることもありもう少し積み上げたい意向を示している。固定資産では、国内自社グループ工場の設備増強や新規太陽光発電所の建設等により有形固定資産が2,035百万円増加した一方で、投資その他の資産が628百万円減少した。



負債合計は前期末比7,497百万円増加の86,015百万円となった。有利子負債が5,531百万円増加したほか、買掛金が2,698百万円増加した。また、純資産合計は前期末比7,689百万円増加の85,907百万円となった。配当金の支払額4,363百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益11,037百万円の計上により利益剰余金が6,674百万円増加した。また、資本剰余金が411百万円、新株予約権が228百万円それぞれ増加した。



経営指標を見ると、自己資本比率は前期末比横ばいの48.8%、有利子負債比率は同2.6ポイント上昇の48.0%とほぼ横ばい水準で推移した。有利子負債については大型太陽光発電所の建設資金等に活用するため、5年ぶりに増加したものの、ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)は、前期末比4,556百万円増加の27,666百万円と増加傾向が続いており、財務の健全性は維持されているものと判断される。なお、2022年10月期の設備投資計画は120億円と期間利益で賄える水準であるが、2024年春に稼働を予定している宮城県のメガソーラー発電所(総工費約92億円)に加えて、関東に物流機能を有する生産拠点を開設する計画を立案中で、同拠点の設備投資額として100〜150億円程度を見込んでいる。たた、これらの設備投資額については営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内で賄うことが可能と見られ、財務体質は今後も徐々に改善傾向が続くものと弊社では見ている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)