■業績動向



1. 2022年3月期の業績概要

アクセル<6730>の2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比18.5%増の10,666百万円、営業利益で同56.4%増の839百万円、経常利益で同42.0%増の1,001百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同29.1%増の865百万円となった。パチンコ・パチスロ機向け半導体需要の回復に加えて、新規事業関連の売上も増加したことにより、売上高は2期ぶりの増収に転じ、各利益は3期連続の増益となった。また、期初計画比でも売上高、各利益ともに上回り、2021年12月に上方修正された会社計画に対してもそれぞれ若干上回って着地した。



主力市場であるパチンコ・パチスロ機業界の動向について見ると、コロナ禍の影響で遊技機ホールの経営環境は厳しさが続いたものの、旧規則機の撤去期限※であった2022年1月末に向けて新規則機への入れ替え需要が発生したことで、2022年3月期のパチンコ・パチスロ機の出荷台数は前期の120万台から174万台と急回復し、同社のG-LSIやメモリモジュール製品の販売数量が拡大する要因ともなった。なお、G-LSIの市場シェアは約50%で前期と同水準だったと同社では見ている。



※2018年2月に改正された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」においてパチンコ・パチスロ機とも射幸性を抑えるよう規則改正が行われ、従前の機種については期限までに撤去し、新規則機に置き換え必要があった。2021年4月時点でもまだ設置台数の約5割弱が旧規則機で占める状況(同社推計)となっていた。





売上原価率は販売ミックスの変化によって前期比1.4ポイント上昇したものの、増収効果によって売上総利益は同13.7%増となった。販管費は前期比横ばいの4.8%増の2,677百万円となった。このうち、研究開発費は同3.3%増の1,520百万円となった。純粋な開発費は470百万円と前期比10百万円増にとどまったが、人員増加や業績連動賞与の支給により人件費が増加した。また、その他販管費についても新規事業推進体制の強化や業績連動賞与の支給に伴う人件費の増加が主な要因となった。



営業外収益として前期に引き続きNEDOの公募プロジェクトに関する助成金収入138百万円(前期は119百万円)を計上している。同助成金に関しては2023年3月期も計上する予定となっている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)