■業績動向



1. 2022年10月期第2四半期の業績概要

ギグワークス<2375>の2022年10月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比9.9%減の10,590百万円、営業利益が同72.7%減の229百万円、経常利益が同70.4%減の253百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同68.0%減の132百万円と大型案件受注により過去最高の業績を記録した前年同期から減収減益となった。



オンデマンドエコノミー事業では、前期に実施した大型案件が完了したことや世界的な半導体不足の影響でパソコン等の供給不足は続いており、キッティング業務やフィールドサポート業務が低調に推移したことから減収減益となった。一方で、政府が推進する働き方改革や感染症の拡大に伴うテレワークへの取り組みなどを背景に、ヘルプデスクやサービスデスク関連のニーズは、引き続き高い水準を維持した。自社運営するコンタクトセンターは、東京都・大阪府・福岡県を中心に6拠点体制が整い、通販・テクニカルサポート・IoT 関連のサポートセンター等の受注が拡大した。2022年10月期第2四半期には累計5,310名のギグワーカーが仕事に従事し、創業来累積の仕事斡旋数は714万件(前期末比10万件増)となった。



システムソリューション事業は増収減益となった。ITエンジニアによるプロフェッショナルサービスにおいては、コロナ禍の影響は底入れし、案件延期により発生していた非稼働エンジニアは解消されコロナ禍以前の稼働水準に戻った。自社開発商品のコールセンター向けCRMシステム「デコールCC.CRM3」の販売は、依然として残るコロナ禍の影響で一部開発の延期が発生していることもあり軟調に推移した。人材の確保が課題となっており、第2四半期においてはパートナー企業の活用が増えたため、一時的な減益となった。



シェアリングエコノミー事業は前年同期比で30%を超える増収の一方、投資が先行し減益となった。損失が発生したのは、新規事業であるサテライトオフィスの店舗を一気に増やしたことや、ユーザー獲得に向けた広告宣伝も響いている。運営するシェアオフィスは、首都圏を中心に83拠点(2022年4月末)を展開し、 様々な利用提携先の施設を含めると国内最大級となる770拠点以上のオフィスネットワークとなった。シェアオフィスの利用会員数は11,600会員、日本最大級の拠点網と会員数になっている。シェアオフィスの稼働率は84.3%(2022年10月期第2四半期時点)となり、前期末から4.2ポイント上昇した。働き方改革やコロナ禍での急速なリモートワークの導入を背景にオフィスの分散化や削減、通勤時間の短縮などに取り組む企業が増え、サテライトオフィスの需要が拡大している。同社ではマルチロケーションで利用できるサテライトオフィス「THE HUB all access」」を開始し、利便性の提供に努めている。2022年10月期第2四半期においては、昨年出店した拠点が感染症の拡大により当初の想定を若干下回る結果となり、利用単価も計画を下回って推移した。



営業利益は前年同期比72.7%減、営業利益率で同4.9ポイント減の2.2%となった。減収により売上総利益が減少した影響が大きい。





成長戦略投資に備え健全な財務基盤を維持

2. 財務状況と経営指標

2022年10月期第2四半期末の総資産は前期末比568百万円減の10,075百万円となった。このうち流動資産は502百万円減の6,816百万円であり、現金及び預金が873百万円減少したことが主な要因である。固定資産は65百万円減の3,259百万円であり、建物などを含む有形固定資産が98百万円減少したことなどが主な要因である。現金及び預金の四半期末残高は3,538百万円と潤沢である。



負債合計は前期末比147百万円減の6,256百万円となった。このうち流動負債は71百万円減の4,334百万円であり、未払法人税等が48百万円減少したことなどが要因である。固定負債は75百万円減の1,921百万円であり、長期借入金が87百万円減少したことなどが要因である。有利子負債は179百万円減少して3,170百万円となり、現金及び預金の残高(3,538百万円)と比較しても余裕があることがわかる。



純資産合計は前期末比421百万円減少の3,819百万円となった。主な要因は自己株式が387百万円増加したためである。



経営指標(2022年10月期第2四半期末)では、流動比率が157.2%(前期末は166.1%)、自己資本比率が36.9%(同38.9%)であり、財務の安全性を維持している。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)