では、次に、今期の計画についてご説明します。

売上高は419億円と過去最高の計画となっております。男性向け・女性向けのオーダーメイドウィッグ事業を安定的に成長させると共に、女性向けの既製品事業やその他に含まれている通販事業を中心に拡大成長を目指す計画です。

営業利益は21億円と、当期実績対比で考えると、約9億円のマイナスの減益計画です。その要因は、外部要因と内部要因に分けられますが、外部要因としましては、新型コロナウイルス感染症の蔓延やロシアによるウクライナ侵攻などの影響に伴う外注コストの増加、円安の影響が挙げられます。内部要因としましては、現場への人員補充や増員に加え、採用強化などに伴うコストの増加、事業ポートフォリオに基づく育成領域への経営資源の集中投下などが挙げられます。減益計画ですが、計画改善の要素が顕在化すれば、計画以上の達成もあり得ると考えております。



次に、過年度からの売上の推移ですが、2015年3月期の412億円をピークに売上が減少傾向です。

これは女性市場において低価格商品が市場に出回るなど、価格攻勢による競争激化などが要因と考えております。しかしながら、2018年3月期を底に、2019年3月期、2020年3月期は、男性向け・女性向け共に増収となりました。その後、新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響などで、2021年3月期は一時的に減収となりましたが、直近の2022年3月期では、コロナ禍前の2019年3月期の売上を越えるだけではなく、6年ぶりに売上高を400億円の大台に乗せることができました。



次に、利益の推移ですが、2014年3月期をピークに減少傾向でした。

これは女性向け売上の拡大を目指すべく、積極的に出店したことや、催事イベントをふやしたことで、固定費が膨らんだことなどが要因です。2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響を大きく受けました。しかしながら、直近の2022年3月期では、経常利益30億円台と、コロナ禍前の水準まで回復しております。



最後に、今後の展望や株主還元についてご説明します。

弊社を取り巻く環境は厳しさを増していますが、人口動態については、弊社の主要顧客層である50歳以上の人口が、今後10年間で男女共に増加することが予想されております。また、定年延長やアクティブシニアの増加などの社会動向も、弊社にとってプラス要素と捉えております。このように、人口動態や社会動向は、弊社の主要事業の成長にプラス効果が十分あると考えております。



次に、弊社の現在の事業展開についてご説明します。

まず、国内については、毛髪などに関するラインナップはほぼ出揃っているため、これらをしっかりと伸ばしていくと共に、「美と健康」に関わる新領域の事業への進出を目指しております。また、海外については、近隣アジアを中心として、既製品ウィッグの販売や、増毛材の卸売などを展開中であり、引き続き、弊社ブランドの認知度を拡大していく活動を強化して参ります。



次に、資金保有方針についてご説明します。

弊社は、安定経営を前提として、成長投資、手元資金、株主還元のバランスを見ながら、経営資源の投下を行っております。なお、手元資金としては、月商の2.5ヶ月分に前受金を加えたものを岩盤資金とし、残りの現預金を戦略資金として、M&Aなどの成長投資に活用して参ります。



次に、株主還元方針についてご説明します。

弊社は安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針として、中間配当を14円、期末配当を14円の年間配当28円を維持したいと考えております。



最後に、こちらは直近1年間の株価推移になります。



以上で私からのご説明を終わらせていただきます。

ご清聴ありがとうございました。



●フィスコ 高井

本多様ご説明をいただいてありがとうございました。

大変わかりやすいご説明でした。

ありがとうございます。

二部からは、引き続き本多様にご出演いただいて視聴者の皆様からのご質問にお答えをいただきたいと思います。



それでは、一つ目のご質問をさせていただきたいと思います。

AGA治療薬や育毛剤、発毛剤が売れることで、かつらへの影響はありますか。

こちらの質問についてお願いいたします。



■アートネイチャー本多

まず、AGA治療や発毛剤は第1種の医薬品なので、医療機関での処方が必要であり、効果は人それぞれであり、一部には副作用もあると聞いております。一方で、弊社の主力の「ウィッグ」は、確実かつ直ぐに増毛でき、副作用は全くありませんので、第1種医薬品との棲み分けは相応に出来ていると考えております。現在、髪の悩みに関する解決策の選択肢はかなり多岐に渡っていますが、第1種医薬品や育毛剤に一部のお客様が流れている事実は否めないと考えております。その一方で、解決策の選択肢が増えることで、髪の悩みに係る潜在的な需要が掘り起こされ、全体の需要規模を拡げてくれていると考えております。よって、現時点ではかつらへの影響は相応にあるものの、チャンスを拡げてくれていると我々は考えております。



●フィスコ 高井

それでは、次のご質問です。株主優待はやらないのでしょうかというご質問です。



■アートネイチャー本多

大変数多くいただくご質問です。株主の皆様方との懇談会や株主アンケート等を通じて、配当以外の株主還元、即ち、株主優待に係るご要望があるということは十分認識しております。しかしながら、弊社には、法人の株主様や外国人の株主様も数多くおり、全ての株主様に、公平にご提供することが容易ではないことから、現時点では株主優待などの配当以外の株主還元は考えておりません。弊社としては、安定的な配当を継続していくことが、全ての株主様への最良の株主還元になるものと考えております。



●フィスコ 高井

ありがとうございます。

次の質問です。コロナの影響によって需要に変化はありましたか。

こちらはいかがでしょうか。



■アートネイチャー本多

オーダーメイドウィッグ事業のメンズのお客様は、日常的にウィッグを使用されているため、ある意味では「生活必需品」としての需要が大変高くなっており、コロナ禍においても大きな影響はありませんでした。一方で、オーダーメイドウィッグ事業のレディースのお客様は、おしゃれ目的で使用される方も数多くおり、外出機会などの減少により相応に影響を受けたというのが実感です。また弊社は、既製品ウィッグ事業としてジュリア・オージェ、NAO-ARTの2つのブランドを持っていますが、商業施設に出店していることもあって、出店している商業施設自体が、時短営業や休業になったことで相応の影響を受けたという状況です。しかしながら、現在は行動制限が緩和されていることもあり、業況はかなり戻ってきていると感じております。

以上です。



●フィスコ 高井

ありがとうございます。

次の質問です。

アートネイチャー様、アデランス様、リーブ21様、バイオテック様競合他社様との強みの違いを知りたいですというご質問でして、シェア1位獲得のための施策として特に何を重視されているのでしょうかというご質問です。



■アートネイチャー本多

競合他社との差別化に係る質問として回答します。

弊社は先ほどから申し上げているように、毛髪文化の創造というのに向けて、「ふやしたいのは、笑顔です。」をモットーに、お客様のニーズを先取りする「開発力」にかなり自信を持っております。直近では、「フィーリン」という女性向けのピンで止めないウィッグが大ヒットしております。弊社としては、お客様のニーズを上手く捉えられたと感じております。次に、お客様に満足していただける「技術力」です。施術に際しては自毛のカットなどがありますので、席に座ったときに安心してカットを任せられる、そういった「技術力」があることが大変重要だと思っています。この点も、弊社として自負しているところです。また、お客様の信頼を獲得するための「接客力」についても強化しており、この「開発力」と「技術力」、「接客力」の三つの力に関して、非常に高いクオリティを維持すべく、日々努力しております。これら三つの力が他社と比べて優れているポイントと考えております。



●フィスコ 高井

次のご質問が、一般的なかつらの相場を知りたいです。大体どれくらいの相場なのでしょうか。

御社の商品とか違いとかも含めて教えていただけるとうれしいです。



■アートネイチャー本多

男性向け・女性向けのオーダーメイド製品、既製品の市場でそれぞれ分かれておりまず。オーダーメイドウィッグは全てハンドメイドで作っており、職人が一本一本手植えしていることから、製作期間も長いため、お値段は大体50万円前後とお考えいただければと思います。既製品ウィッグは、ハイエンドのものとスタンダードなものがあり、ハイエンドのものは大体20万円前後、スタンダードのものは、大体10万円前後です。既製品は、サイズがある程度決まっており、サイズに合ったものをお買い求めいただく形となります。なお、既製品ウィッグも、オーダーメイドウィッグに負けず劣らず、品質の良い商品を作らせていただいていると考えております。



●フィスコ 高井

次のご質問は、御社事業のリスクにカントリーリスクとありましたが、昨今のウクライナ情勢で影響はありましたかというご質問です。



■アートネイチャー本多

ウクライナとの直接的な取引がある訳ではありません。海外拠点も、東南アジアを中心とした販売拠点であり、生産拠点も東南アジアなので、直接的な影響があった訳ではありません。但し、昨今のウクライナ情勢に伴う円安の進行は、相応に影響すると考えています。さらにウクライナ情勢だけが問題ではありませんが、物価の高騰も影響すると考えております。日本だけではなくて、生産子会社があるフィリピンも同じような状況なので、製造コストが上がることが想定されております。ただし、現時点の弊社決算には、それほど大きな影響はありません。円安も物価高も最大限リスクを分散させて、お客様にご迷惑をお掛けせず、弊社の業績にも影響を与えないよう、努力して参りたいと考えております。



「アートネイチャー説明会文字起こし(2022年7月26日開催)(3)」に続く