■今後の見通し



1. 2023年5月期連結業績予想の概要

日本プロセス<9651>の2023年5月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.7%増の8,400百万円、営業利益が同0.6%増の780百万円、経常利益が同2.7%増の830百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.4%増の535百万円となっている。第2四半期累計の連結業績予想は売上高が前年同期比11.6%増の4,100百万円、営業利益が同20.4%増の415百万円、経常利益が同16.4%増の435百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同26.7%増の285百万円となっている。



第2四半期累計については、前年同期が大規模案件の立ち上げ遅れで期初計画を下回ったため、この反動で大幅な増収増益率となっている。通期ベースでは、需要が堅調に推移するが、コロナ禍や様々なリスク要因などを考慮して、各利益は小幅増益にとどまる予想となっている。前期はコロナ禍で予算が未使用だった営業費用の増加や、持続的成長に向けた人材投資なども考慮している。ただし、全体として会社予想は保守的な印象が強く、上振れの可能性が高いだろう。売上高営業利益率は2022年5月期の9.8%から9.3%に低下する会社予想となっているが、弊社では中期目標10%以上を達成する可能性が高いと考えている。



2. セグメント別の重点取り組みテーマ

制御システムは、エネルギー関連分野で2022年5月期受注の再生可能エネルギーシステムの大規模請負案件(電力グリッドシステム)の完遂を見込み、交通関連分野ではJR在来線運行管理システムがコロナ禍も影響してJR各社の投資抑制で弱含みだが、ATOSのリプレース案件や新幹線の大規模請負案件を見込んでいる。さらに2024年5月期以降に向けて、エネルギー関連分野では制御システムのWeb化やAI導入への対応、交通関連分野では在来線のシステム一括受注などの準備を開始する。



自動車システムは、AD・ADAS基本ソフトの車種展開時の一括請負受注、電動化案件やAD・ADASのアプリケーション開発拡大、クラスターメーターの開発完遂、次期案件の獲得を目指す。さらにモデルベース開発への対応・育成を強化する。



特定情報システムは、危機管理関連の大規模請負案件の完遂、公共システム分野の新規顧客開拓・受注、画像認識・識別やAI分野の作業フェーズ拡大・請負化を推進する。さらにWebやクラウドへの対応・育成を強化する。



組込システムは、コア技術を武器として新規顧客開拓・受注を推進するとともに、好調なストレージデバイスの既存分野で人材を育成して新分野への展開・拡大を図る。IoT建設機械関連は着実に実績を積み上げて次の拡大期に備える。



産業・ICTソリューションは、航空宇宙関連の大規模請負案件の完遂、鉄道子会社向け請負案件の完遂と次期案件の受注、社会インフラ分野での駅務機器の継続受注と新分野の開拓、システム構築分野でのクラウド、仮想化の拡大などを見込んでいる。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)