■業績動向



(3) 韓国及びモンゴル金融事業

2022年12月期第2四半期の営業収益は15,195百万円(前年同期比102.8%増)、営業利益は10,271百万円(同391.5%増)と大幅な増収増益となった。2022年4月に、Jトラスト<8508>とNexus Bankの株式交換によりJT親愛貯蓄銀行が同社グループに戻り、第2四半期から連結されたことに伴い3ヶ月分が寄与したこともあり、営業収益は前年同期比で倍増した。また、事業成長に加え、株式交換による負ののれん発生益7,576百万円の計上もあり、営業利益は大幅増益となった。ただ、負ののれん発生益を除いた営業利益も27億円(同7億円増)となっており、韓国及びモンゴル金融事業のベース利益は着実に増加している。JT貯蓄銀行とJT親愛貯蓄銀行を合計すると、総資産及び貸出金で韓国の貯蓄銀行79行のうち7位(2021年9月現在)となることから、今後も同社グループ全体の利益拡大に大きく貢献する見通しだ。JT貯蓄銀行は中小企業との取引が強く、JT親愛貯蓄銀行は個人取引に強みを持つことから、JT貯蓄銀行とJT親愛貯蓄銀行は補完性が強い組み合わせと言える。



JT親愛貯蓄銀行の貸出残高は順調に増加しており、2022年6月末には2,760億円にまで拡大している。NPL比率も4.58%と低水準で推移しているものの、個人向け貸出の比率が高いことから、JT貯蓄銀行に比べてNPL比率はやや高くなっている。



一方、JT貯蓄銀行の貸出残高は、2022年6月末に2,021億円と横ばいに留まった。これは、8%超の自己資本比率を求めるBIS規制遵守のために、戦略的に貸出残高を抑制していることによる。NPL比率は3.19%と低水準で安定推移している。



(4) 投資事業

投資事業では、シンガポールを拠点に、事業のシナジー性や商品力などを総合的に判断し、投資先を選定する。特に、金融事業や金融事業とシナジー効果が見込める事業に投資している。2022年12月期第2四半期の営業収益は162百万円(前年同期比62.1%減)、営業損益は前年同期にシンガポールでの勝訴判決に係る受領額を計上した反動により、655百万円の損失(前年同期は5,390百万円の利益)となった。同社では、裁判継続中の貸出に対して既に十分な貸倒引当金を引き当てたことで、将来の回収金は利益計上されることになるため、今後も回収に尽力することでグループ全体の業績回復に貢献する計画である。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)