■業績動向



1. 2022年12月期第2四半期累計業績の概要

トレードワークス<3997>の2022年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で1,806百万円、営業利益で300百万円、経常利益で306百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で185百万円となった。前年同期の単体業績と比較すると、売上高で67.5%増、営業利益で274.9%増と大幅増収増益となった。当期より収益認識に関する会計基準等を適用したことに伴い、旧会計基準と比較して売上高で518百万円、売上原価で271百万円、営業利益及び経常利益でそれぞれ246百万円の増額要因となっており、旧会計基準で比較すると増収減益となっている。これはあじょの子会社化に伴うアドバイザリー費用25百万円、のれん償却額7百万円を計上したことが主因で、これらの要因を除けば増益であった。また、社内計画に対しては金融ソリューション事業を中心に売上高、利益ともに順調に推移した。



売上原価率については69.5%と前年同期の75.5%から低下した。会計基準の変更や子会社が新たに加わったため、単純な比較はできないものの、前期からコアとなるエンジニアの採用が順調に進んだことから、外注費を抑えることができたもようで実態的にも原価率は改善したものと見られる。販管費が前年同期比で66百万円増加したが、大半は子会社取得に伴うもので、単体ベースでは抑制することができた。なお、あじょの子会社化によってエンジニア数は前期末の90名から118名へと増加した。同社の金融ソリューションやデジタルコマース関連のプロジェクトにも参画しているようで、開発力の強化によりこれら事業の拡大が期待される。





金融ソリューション事業を中心にすべての事業が増収

2. 事業別の売上動向

(1) 金融ソリューション事業

金融ソリューション事業の売上高は前年同期比68.2%増の1,656百万円と増収基調が続き、第2四半期累計として4期ぶりに過去最高を更新した。2022年1月にauカブコム証券向け「証券インターネット米国株式取引システム」の提供を開始したほか、同年2月に(株)SBIネオトレード証券向けに証券インターネット株式取引ツール「カブ板」、松井証券向けに「証券インターネット米国株式取引システム」、同年3月に松井証券向けに米国株式スマートフォン取引アプリ、同年6月にSBIネオトレード証券向けに証券インターネット情報ツール「マーケット情報」の提供をそれぞれ開始し、既存顧客向けの案件が相次ぎ売上増に貢献した。



(2) FXシステム事業

FXシステム事業の売上高は前年同期比5.6%増の82百万円と増収に転じた。主力商品である「TRAdING STUDIO」のFX為替市場分析システム機能を搭載した「シグナルマップ」の提供を2022年に入って開始し、既存顧客への導入が進んだことが増収要因となった。



(3) セキュリティ診断事業

セキュリティ診断事業の売上高は前年同期比32.4%増の21百万円となった。既存顧客の契約更新が2022年に入って順調に進んだことや、サイバーテロの頻発によって自動診断サービスから精度の高い手動診断サービスに切り替える顧客が増えたこと、新規顧客からの手動診断サービスの受注が増えたことなどが増収要因となった。



(4) ソフトウエア受託開発及びITコンシェルジュサービス事業

ソフトウエア受託開発及びITコンシェルジュサービス事業の売上高は46百万円となった。あじょによる製造・生産管理システム、販売管理システム、営業支援システム等のストック売上が堅調に推移した。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)