■当面の事業展開



現在の主力である「SAP ERP 6.0」は2027年にメンテナンス終了予定となっており、ノムラシステムコーポレーション<3940>では、「SAP S/4HANA」へ完全切替えとなる2027年までを大きく成長する6年として位置付けている。その時点で、「SAP S/4HANA」を土台に、SAP ERPとビッグデータ分析、AI、IoT、クラウドの組み合わせによる競合優位を確立する。そのためには、レベルの高い人材育成及び採用が課題となりそうだ。同社は、成長戦略を進めるため人材投資を積極的に行い、新卒社員を育てて戦力化し、着実にビジネスを遂行していく方針である。





次世代戦略事業部によりRPA事業を推進

さらに、デジタルテクノロジーを活用したサービスを展開していくため次世代戦略事業部の活動に力を注いでいる。持続的成長と企業価値向上の実現を加速させることを目指し、RPAサービス推進を展開中である。次世代戦略事業部単独での引き合いが活性化しているもようで、今後は、ストックビジネスで、受注拡大につなげていく。そこでの注目点は受注先の企業規模だ。1件当たりの受注単価が大きい巨大企業からの受注が増える傾向にある。ビッグユーザーの増加は、それ自体が収益力をアップさせることになるため、今後も大企業からの受注獲得を目指す考えだ。





離職率の低下で人材育成力がアップ

人材の流動が激しいイメージがあるIT業界の中で、同社は離職率が徐々に低下。2017年には7.1%だったのが、2021年12月末現在で2.2%まで低下した。同社は先述したように、新卒採用者を時間をかけて育成し、戦力化させる方針を採っているため、離職率が低下して社員の定着率が高まれば、それだけ人材育成力がアップし、長い目で見れば収益アップ要因になる。



その意味でこの指標の低下は注目に値する。同社では今後も、会社の方針と本人のやりたいことがマッチするような人材を採用し、低い離職率を維持していくという。今後は離職率2%以下を目指す。2022年12月期に大きな投資を行うのは、人材に経営資源を投資し、中長期的な成長を目指すためだ。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)