■要約



デイトナ<7228>は、二輪車部品・用品を中心とする企画・開発及び卸販売、並びに小売販売の事業を行うメーカーである。世界にバイクカスタマイズの楽しさを発信すると同時に、世界から吸収した新しい世界観を日本のライダーに提案し、バイク文化創造へチャレンジを続けているクリエイティブな企業である。独自の企画力、開発力を発揮し、世界のバイクライダーのニーズに対応する商品・サービスを提供することで、世界で最も支持されるブランドを目指している。



1. 2022年12月期第2四半期の業績概要

2022年12月期第2四半期(2022年1〜6月)の売上高は6,971百万円(前年同期比20.9%増)、営業利益967百万円(同15.6%増)、経常利益1,008百万円(同15.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益686百万円(同9.0%増)となった。また、期初計画に対しても売上高で6.8%増、営業利益で11.0%増、経常利益で14.3%増、親会社株主に帰属する四半期純利益で15.4%増となり、売上高・各利益ともに上回って着地した。国内・アジアともに伸長し、全セグメントで増収増益となった。特にインドネシアでのブランド浸透・育成強化によりアジア拠点卸売事業が大きく伸長したほか、リユースWEB事業で中古部品販売が伸長し利益計上できた。



2. 2022年12月期の業績見通し

2022年12月期については、売上高13,825百万円(前期比10.3%増)、営業利益2,039百万円(同11.5%増)、経常利益2,061百万円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,378百万円(同4.1%増)とする期初計画を据え置いた。通期予想に対する進捗率は売上高で50.4%、営業利益で47.5%とおおむね順調に推移しているが、円安、輸送費用や原材料高騰による仕入価格の上昇により、利益面での低下が顕在化している。これに対し同社では、複数回に分けて販売価格の改定を進めているものの、2022年6月には7月以降の価格変更を前に一部流通業者の駆け込み需要も見られたため、反動減の可能性もある。一方、同社の業績は下期偏重の傾向があること、二輪業界は好調な状況が続いていることなどから外部要因に伴う影響は限定的で、期初予想を上回って着地する可能性が高いと弊社では見ている。



3. 中期経営計画

同社は2022年4月に創立50周年を迎えたことを踏まえ、3ヶ年(2022年12月期〜2024年12月期)の中期経営計画を策定した。市場の変化に柔軟に対応できる「ファブレス型」メーカーの特徴を最大限活用し、既存の二輪事業で勝ち残り、事業の多角化や新事業へのチャレンジを継続することで、次の50年も発展し続ける企業を目指している。数値目標としては、2024年12月期に売上高16,485百万円、経常利益2,472百万円を掲げた。経営方針としては、同社が属する二輪車関連市場の成熟化や衰退など、将来の経営リスクを考慮し、新規事業へのチャレンジ・事業化として、新領域での事業展開やM&Aを推進し、二輪車アフターパーツ販売を除く事業領域の売上構成比25%以上(2024年12月期は18%以上)を目指す。また、国内市場での商品力・ブランド力を強化し、ユーザー支持率No.1ブランドを確立するほか、インドネシアを中心とする海外市場への展開を進め、世界のバイクライダーに認知・支持されるブランド・グループを目指す。



4. SDGsへの取り組み

同社は、SDGs(持続可能な開発目標)に対しても積極的に取り組んでおり、化石燃料に代わる、または化石燃料使用量を減らすことにより環境への貢献ができる代替エネルギーの研究と、それを実用化するための商品開発を行っている。一例を挙げると、再生可能エネルギー事業の一環として自社太陽光発電設備で発電した電力を活用し、同社及びグループ企業で使用する電力を2021年度内に100%再生可能エネルギーで賄う取り組みを実行した。2032年にFIT(再生可能エネルギーの普及を目的とした固定価格買取制度)が終了する同社本社の太陽光発電設備を継続運用することにより、発電した電力で直接本社電力を賄う「本社電力オフグリッド」を目指す。このほか、2021年11月には気候変動テックで脱炭素社会に貢献するアスエネ(株)と連携し、2022年6月に同社グループの全使用電力の脱炭素化を実現した。



■Key Points

・二輪事業を基幹に、電動乗物事業やエネルギー事業などの新規領域に事業拡大

・2022年12月期第2四半期業績は期初計画を上回って着地。国内・アジアともに伸長し、全セグメントで増収増益に

・二輪車アフターパーツ以外の事業領域強化に向け、新規事業部を新設

・2022年12月期業績はおおむね順調に進捗しており、期初予想を据え置く

・配当政策の基本方針を連結業績基準に変更し、2022年12月期配当を増額修正



(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)