■RS Technologies<3445>の業績動向



2. 事業セグメント別動向

(1) ウェーハ再生事業

ウェーハ再生事業の売上高は前年同期比31.3%増の8,053百万円(内部売上高または振替高含む、以下同様)、営業利益は同39.7%増の3,115百万円となった。半導体市場の拡大が続くなか顧客からの旺盛な需要に応えるため、国内及び台湾工場で12インチ再生ウェーハの生産能力を増強したことや販売価格の値上げが浸透したこと、台湾で特定顧客向けに新品ウェーハの販売が伸長したことなどが要因だ。販売価格については顧客によって異なるものの、平均上昇率で見ると12インチで約5%、8インチで約10%となった。



(2) プライムウェーハ事業

プライムウェーハ事業の売上高は前年同期比93.5%増の11,571百万円、営業利益は同448.5%増の3,077百万円となった。前述したとおり、8インチプライムウェーハの顧客認定が進んだほか、6インチプライムウェーハやインゴットの販売が一段と伸長するなど数量増効果と操業度効果が大きく寄与した格好だ。また、需給ひっ迫を背景に平均販売価格が前年同期比で10%弱上昇したことや、為替の円安が進行したことも増収増益要因となった。平均為替レートは中国元に対して約14%の円安となっており、中国子会社の業績を円換算した際の押し上げ要因となっている。



(3) 半導体関連装置・部材等

半導体関連装置・部材等の売上高は前年同期比30.2%増の5,505百万円、営業利益は同118.8%増の385百万円となった。営業体制の強化により、仕入販売となる半導体関連装置の売上高が拡大したほか、DG Technologiesで手掛けるドライエッチング装置向け消耗部材も旺盛な需要を背景に好調に推移したことが要因だ。消耗部材については2021年5月に国内で2拠点目となる新工場(宮城県栗原市)を立ち上げ一部工程の製造を開始するなど、能力増強に取り組んできたことが好調な売上につながった。





収益拡大に伴い財務体質の改善が進む

3. 財務状況と経営指標

2022年12月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比15,236百万円増加の94,234百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が6,997百万円、受取手形及び売掛金が4,194百万円それぞれ増加した。固定資産では、積極的な能力増強投資により有形固定資産が3,367百万円増加したほか、投資その他の資産が266百万円増加した。



負債合計は前期末比3,137百万円増加の27,183百万円となった。流動負債では支払手形及び買掛金が2,808百万円、未払法人税等が448百万円、未払金が205百万円それぞれ増加し、固定負債では役員退職慰労引当金が349百万円増加した。また、純資産は前期末比12,099百万円増加の67,050百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により利益剰余金が3,012百万円増加したほか、円安の進行により為替換算調整勘定が3,083百万円、GRITEKの収益拡大と円安進行により非支配株主持分が5,981百万円それぞれ増加したことによる。



経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率が前期末の36.2%から36.8%と上昇に転じ、有利子負債比率は同28.4%から23.4%と低下した。また、ネットキャッシュ(現預金−有利子負債)も前期末比6,990百万円増加の26,640百万円と過去最高水準に積み上がるなど、財務基盤の強化が進んでいると言える。



なお、連結子会社のGRITEKが2022年秋に中国版ナスダックと呼ばれる新興企業向け株式市場(科創板市場)に上場する見通しとなっている。新株発行により約10億元(約200億円)の資金調達を想定していることから、上場直後の連結決算では現金及び預金が一段と積み上がっているものと予想される。同社の出資比率は約47%(間接所有分含む)から約40%に低下するが、連結対象子会社は維持する方針だ。また、調達した資金は8インチ以下のプライムウェーハ等の増産投資に充当する計画となっている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)