■業績見通し



2. 事業セグメント別見通し

(1)クリエイティブ分野(日本)

クリエイティブ分野(日本)の売上高は前期比4.2%増の30,730百万円、営業利益は同16.0%増の2,875百万円となる見通し、旧会計基準ベースの売上高は32,930百万円、伸び率は11.7%増となる。第2四半期までの進捗率は売上高で48.7%、営業利益で51.5%と順調に推移しており、下期に入ってからもゲーム、Web、映像分野を中心に受注状況は順調に推移していることから、会社計画の達成は可能と見られる。



ゲーム分野についてはクリーク・アンド・リバー社<4763>が出資しているシンガポールのDigital Entertainment Asset Pte.Ltd (以下、DEA)と、拠点シミュレーション×NFT軍団バトルゲーム「ヒーロースパイラル」を共同開発すると2022年9月に発表した。DEAが運営するWeb3※上のゲームプラットフォーム「PlayMining」向けに2023年春にリリース予定となっており、同社は開発費のほかパック形式で販売されるNFTカード等のレベニューシェアを得るスキームとなっている。



※Web3は分散型インターネットと呼ばれており、ブロックチェーン技術を用いてデータを分散して管理することで、データの改ざんを困難にしている点が特徴として挙げられる。暗号通貨の送金やNFT商品の売買などで利用されている。







電子書籍分野については前年同期の利益水準が高かったことから、第3四半期も減益となる可能性があるが会社計画には織り込み済みとなっている。2022年9月に入って「漫画LABO」によるオリジナルのヒット作品も出てきているようで、第4四半期には利益も上向くものと予想される。



XR分野では、VR建築展示場「XR EXPO(R)」に掲載するモデル住宅の棟数を今冬に100棟まで拡大するほか、メタバース化していく予定となっている。当面の業績への影響は軽微だが、建築家や工務店と注文住宅購入者をつなぐ次世代型プラットフォームとして、将来的に収益貢献してくるものと期待される。また、VRについては教育研修用途での活用が広がるなかで、コンテンツを簡単に制作・運用できるソリューション「ファストVR」の拡販活動に注力していく。建設現場や工場内での安全教育用、また小売店舗における販売スタッフの教育研修用など様々な利用シーンでの需要が見込まれる。



(2)クリエイティブ分野(韓国)

クリエイティブ分野(韓国)の売上高は前期比0.9%増の3,500百万円、営業利益は10百万円と若干の黒字を見込む。上期に低迷していたテレビ局向け派遣事業は足元で回復に向かっているほか、デジタルコミックのグローバル配信作品数を一段と拡大していくことにより収益化を目指す。



(3)医療分野

医療分野の売上高は前期比12.3%増の4,950百万円、営業利益は同10.5%増の960百万円を計画している。第2四半期までの進捗率は売上高で64.4%となり、営業利益に関しては119.5%と通期計画を超過している。紹介案件が集中する上期に利益が偏重する収益構造となっているため、収益が単純に上期の2倍になるわけではないが、進捗状況からすると会社計画を上回る可能性が高いと弊社では見ている。医師紹介事業では、新型コロナワクチン接種関連の紹介案件が減少する可能性もあるが、逆にその他のスポット紹介案件の増加が見込めるため、全体の業績に与える影響は軽微と見られる。



(4)会計・法曹分野

会計・法曹分野の売上高は前期比9.5%増の2,320百万円、営業利益は同17.8%増の140百万円を見込む。第2四半期までの進捗率は売上高で48.5%、営業利益で44.6%とやや低いものの、会計・法曹分野ともに新たな取り組みを推進しており、通期計画の達成は可能な範囲と考えられる。



(5)その他事業

子会社で構成するその他事業については売上高で前期比15.1%増の2,900百万円、営業利益で45百万円(前期は32百万円の損失)と黒字転換を計画していた。しかし、前述のとおり一部の子会社の収益が悪化したことや新規連結子会社の先行投資負担もあることから、通期でも損失が続く可能性が高い。ただ、損失額の大きかったリーディング・エッジ社の収益が第3四半期以降、改善していることから、下期の損失額は縮小するものと予想される。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)