■今後の見通し



1. 2023年3月期の業績見通し

G-7ホールディングス<7508>の2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比6.8%増の180,000百万円、営業利益で同3.4%増の7,700百万円、経常利益で同1.6%増の8,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同2.7%増の5,400百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期までの進捗率は売上高で47.6%、営業利益で41.3%と直近3年間平均(売上高48.6%、営業利益48.4%)をやや下回っており、計画達成に向けては冬用タイヤの販売状況や収益低迷が続いている「お肉のてらばやし」「リコス」「めぐみの郷」の立て直しがカギを握るものと見られる。



特に、利益面では光熱費の負担増が下期も続くことから計画の達成は容易でないものの、既存店舗の売上拡大や生産性向上、経費節減の取り組みなどにより経常利益段階での増益を目指す方針だ。ただ、第3四半期の状況を見て増益が難しいと判断すれば、店舗改装などの投資を前倒しで進めることも選択肢の1つとして考えているようだ。



事業セグメント別では引き続き業務スーパー事業や車関連事業、こだわり食品・プライベートブランド事業等で増収増益を見込んでいる。一方、ミニスーパー事業やアグリ事業は店舗数の削減もあって減収となる見込みである。



2023年3月期の出店計画は35店舗(下期25店舗、M&A含む)を予定しており、期末店舗数で前期末比23店舗増の623店舗を見込んでいる。ただ、建設資材・電力料金等の値上がりもあって、業務スーパー事業以外の出店は慎重に進める方針であり、新規出店は20店舗前後に留まる可能性がある。一方で、「めぐみの郷」については2023年3月期下期に関東圏の14店舗を退店する計画となっていることから、今後M&A案件がなければ期末店舗数で前期末比減少する可能性もある。2023年3月期の投資計画は100億円で、このうちM&Aで50億円の投資枠を確保している。



(1) 車関連事業

車関連事業のうち、G-7・オート・サービスは増収増益を見込んでいる。「オートバックス」の新規出店予定はなかったが、2022年11月に1店舗(舞鶴店)を譲受した。下期も既存店舗での売上拡大を目指しており、冬用タイヤの販売動向がカギを握ることになる。例年並みの気候状況であれば増収増益は可能と弊社では見ている。



「バイクワールド」は自動二輪車の販売が堅調に推移していることもあり、下期に3店舗の新規出店を計画しているが、出店時期は未定で建設資材も上昇していることから、先送りされる可能性もある。既存店舗で拡販施策を推進することにより増収増益を目指す。また、海外事業のうちマレーシアの「オートバックス」「バイクワールド」は2023年3月期中に各1店舗を出店する可能性がある。日本人の多い観光地で出店の引き合いがあるためだが、時期は未定となっている。マレーシアの事業については2024年3月期の黒字転換を目指している。自動車輸出販売事業は円安を追い風に下期も好調を持続しているようで、通期では増収増益を見込んでいる。



そのほか、アウトドア用品専門店「FIELD SEVEN」の5号店(加古川店)を2022年11月に「オートバックス加古川店」の2階に出店した。売り場面積はこれまでで最大規模となり、売上貢献が期待される。



(2) 業務スーパー事業

業務スーパー事業は前期比1ケタ台の増収増益を見込んでいる。下期9店舗の出店計画のうち、3店舗はすでに確定済みで、残りは物件が見つかり次第出店することにしている。また、既存店舗のリニューアルも通期で10店舗(上期3店舗実施)計画している。引き続き九州圏、首都圏、北海道で出店するほか、相対的に店舗数の少ない愛知県での出店にも注力する方針だ。また、顧客の利便性向上を図るため、セミセルフレジやキャッシュレス決済の導入も順次進めており、レジ待ち時間の短縮による客数の回転率向上並びに売上拡大を図る。なお、関東圏の店舗のうち「めぐみの郷」をテナント出店していた店舗については、「めぐみの郷」退店により空いたスペースで青果物の仕入販売を行うことにしている。



(3) 精肉事業

精肉事業は売上高で前期比1ケタ増収を見込むものの、利益ベースでは第2四半期までの落ち込みが響いて減益となる可能性が高い。ただ、既存店の売上高が2022年9月に前年同月比でプラスに転じるなど、最悪期は脱したもようで収益トレンドとしては下期以降、上向きに転じるものと予想される。下期の出店計画は1店舗だが「業務スーパー」との同時出店を進める方針であることから、さらに増加する可能性もある。



(4) その他事業

その他事業は減収となる見通しで、利益面ではミニスーパー事業の動向次第となる。「リコス」は第2四半期までに不採算店舗4店舗を退店し下期に2店舗出店する計画だったが、下期は売上高の確保を最優先に取り組み、新規の出店・退店計画を凍結している。2023年3月でユニーからの出向者(7人)が離れ、同年4月以降は完全に同社のマネジメント体制に切り替わることから、その間に店舗収益力の回復に向けて商品戦略や人員体制などを抜本的に見直すことにした。



「リコス」は50〜70坪の小型店舗のため、商品戦略が重要となってくる。同社では、グループ会社で販売している精肉や青果物、PB商品などの取り扱いを増やすほか、外国人客の多い店舗では当該国の食材も取り扱うなどして、売上高を伸ばすことを検討している。店舗スタッフも外国人のアルバイトが多く離職率の高いことが課題となっており、教育研修の強化によって離職率の低減と生産性向上を図る。また、営業時間についても地域の状況に応じて短縮するなどフレキシブルな体制を敷く考えで、2024年3月期以降の黒字化を目指す。



「めぐみの郷」については既述のとおり、関東圏の店舗を退店するため、新規出店がなければ店舗数は前期末比21店舗減の23店舗となる。このため、売上高は減収となるが利益面では不採算店舗がなくなることから改善が見込まれる。



G7ジャパンフードサービスでは、引き続き販路開拓とPB商品の開発に注力し増収増益を目指す。女性向け健康体操教室「カーブス」については、M&Aにより神奈川県内で4店舗の取得を見込んでいるが、まだ確定には至っていない。ただ、既存教室で会員数が順調に増加しており増収増益が見込まれる。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)