■事業概要



(2) TV視聴測定

エヴィクサー<4257>は、Evixar ACR技術として、次世代型のACRプラットフォームを提供している。タイムシフト視聴(録画視聴)など、視聴者の視聴習慣やデバイスなどが多様化するなか、TV視聴の実態を測定するソリューションの拡充に対するニーズが高まっていることから、24時間365日、首都圏及び関西圏のTV放送について、オンエア分及び過去の視聴分の音声認識データベースを提供している。収益モデルは、月額利用料金及びレベニューシェアによる収入となる。



(3) IoT/M2M

同社は、様々なデバイスへの組み込みノウハウを活用し、家電・電子機器・家庭用ゲーム機向けまたはIoT分野におけるライブラリ・SDK(開発キット)開発を進めている。特に、主要メーカーとの協業により、音響通信を管理可能な音波ビーコン(マイコン型小型スピーカー)を活用した屋内の高精度位置測位ソリューションへの技術提供、音響透かし検出機能、音響通信(音波通信)による近距離通信の汎用モジュール化などに注力しており、大学等の授業における出席管理などで商用化が始まっている。また、自動運転やロボット、ブロックチェーン技術、スマート決済などの普及・拡大を背景に、スマートフォン向けアプリケーション等のユーザー端末では、近距離通信やPeer to Peer(P2P)通信の多様なニーズが拡がっており、新事業として育成するために同社音響通信技術の実装を進めている。



(4) 地方DX(防災等)

同社は、インターネット通信のない環境下でのスマートデバイスへの情報提供、防災放送の音域に対応した透かし埋め込み技術、長距離伝達スピーカーによる広範囲な情報伝達、既存の音響設備のみで情報伝達が実現可能という音響透かし技術の特長を活用・応用して、防災/マス・ノーティフィケーション分野への展開を進めている。総務省「平成30年度 競技会場におけるICT利活用に関する調査研究」の「競技会場におけるICT利活用に関する実証実験」(リコー、みずほ情報総研(株)と連携)では、平常時は競技の応援や場内ガイドに、災害発生などの非常時は多言語による避難経路等の情報を表示するなどの災害対応情報の提供を行うなかで、武蔵野の森総合スポーツプラザ/味の素スタジアム(東京スタジアム運営)の非常用放送設備で全館をカバーする音響通信による機能提供を実現した。



5. ビジネスモデル

同社は、音声フィンガープリント技術及び音響透かし技術に関連する研究開発・実証実験を自社または協力企業・行政と行い、自社技術(取得した特許を含む)をパートナー企業や顧客企業にライセンスすることによって、ライセンス収入とレベニューシェアによる収入を得ることを主なビジネスモデルとしている。近年はコンスタントに特許を出願しており、協力企業や行政との実証実験も積極的に行っている。これらの状況から、今後も特許の出願は安定して推移すると弊社では見ている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)