■業績動向



1. 2023年3月期第2四半期累計の業績概要

NSW<9739>の2023年3月期第2四半期累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)からの経済再開や水際対策の緩和等による業績改善が期待された一方、ウクライナ戦争や米中対立によるサプライチェーンの混乱、エネルギー価格の高騰、さらには歴史的な円安の進行等、景気減速の懸念が強まっており、先行きは一層不透明感が増した。情報サービス産業においては、ビジネスモデル変革を伴うDX関連の投資や、カーボンニュートラル実現を目指すグリーントランスフォーメーション(GX)への取り組みなど、堅調な状況が続いた。



このような状況の下、同社グループは中期経営計画において、「デジタル変革による社会と企業の持続的成長の両立〜技術と知によりお客様とビジネスを共創するSIerへの進化〜」を基本方針に、顧客に技術を提供するパートナーから企業変革をともに推進するパートナーへ領域を拡大し、事業の成長と変革を加速するとともに、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいる。



2023年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高21,127百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益2,248百万円(同4.0%増)、経常利益2,283百万円(同4.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,528百万円(同2.4%増)の増収増益決算となり、上期ベースで過去最高業績を更新した。前年同期は補助金申請システム案件の特需から大幅な増収増益となったが、2023年3月期に入ってからは特需も落ち着いており、小幅の増収増益にとどまった。一方、期初計画比では売上高で0.6%、営業利益で3.1%それぞれ上回り、着実に計画を達成した。



売上高については、エンタープライズソリューションで前年同期の反動があったものの、サービスソリューション、エンベデッドソリューション、デバイスソリューションが好調に推移し、増収を確保した。営業利益については、人件費や賃借料などにより販管費が増加したが、増収による売上総利益率の改善により増益を確保した。なお、賃借料の増加は渋谷エリアの拠点再編に伴う一時的なものである。また、IT業界全体への底堅い需要に支えられ、今後の売上増につながる受注残高は17,683百万円(前年同期比19.5%増)と高い伸びを確保している。広範囲な取引先により、業界環境にかかわらず安定した成長を実現していると言えよう。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)