SIGグループ<4386>は12日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比10.2%増の54.18億円、営業利益が同3.6%増の3.91億円、経常利益が同16.8%増の4.57億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.1%増の3.01億円となった。



同社グループのシステム開発及びインフラ・セキュリティサービス事業の各分野において、人材の確保が難しい状況の中、受注単価アップや高利益率案件等へのシフトに注力した結果、売上高は好調に推移した。



システム開発売上高は前年同期比7.2%増の39.94億円となった。公共系では政令都市向け人事給与システムの制度改正対応や自治体向け国保標準システム移行等の既存案件の安定需要により堅調に推移、製造系ではEV需要の増加等、電子部品実装装置の市況の好調を背景とした組込系開発及び上位システム開発の受注の継続のほか、鉄鋼系プロセスコンピュータ改修及び上位の情報管理システム開発・維持保守の追加受注、サービス系では仮想移動体通信事業者向け案件の需要増等により、増収となった。



インフラ・セキュリティサービス売上高は同19.5%増の14.23億円となった。エネルギー系では大型システムリプレースや新規案件への対応、セキュリティ系では脆弱性診断の新規顧客からの受注や既存セキュリティ運用チームの増強、サービス系ではクラウド案件の需要増等により、増収となった。



損益面では、案件の増加に伴う外注費等の原価上昇、コロナ禍における労働環境の改善のためのオフィス増床、レイアウト変更等の一時的費用の発生による販管費の増加等により、営業利益は同3.6%増と小幅にとどまったが、持分法による投資利益の増加により経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は2ケタの増益となった。



2024年3月期通期については、売上高が前期比20.0%増の65.00億円、のれん償却や人件費の増加等により営業利益が同19.6%減の3.15億円、経常利益が同21.3%減の3.60億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同27.1%減の2.20億円を見込んでいる。