オプティム<3694>は15日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比11.6%増の92.77億円、営業利益が同14.0%増の17.50億円、経常利益が同10.1%増の16.34億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.0%増の9.62億円となった。



同社グループは、社内業務改善・効率化のためのデジタル化を「Corporate DX」、デジタルを活用した事業創造のためのデジタル化を「Industrial DX」と分類して2つのDXを促進させ、新たな市場を開拓すべく、積極的な成長投資を継続し事業に取り組んでいる。



「Corporate DX」について、「Optimal Biz」は、ウィズコロナのもと、新たな働き方であるテレワークが普及し、業務に利用するPCやスマートフォンの管理、セキュリティ対策が必要となったことから需要が広がり、ライセンス数が順調に増加している。また、AI契約書管理サービス「OPTiM Contract」については、JIIMA認証(電子取引ソフト法的要件認証制度)の取得や、さまざまな電子契約サービスとの連携強化を推進するなどの対応をしており、ライセンス数が順調に増加している。



「IndustrialDX」について、農業分野は、AIやドローンを使い、農薬使用量を抑えたあんしん・安全なお米「スマート米」の2022年度産新米「スマート米2023」を販売しており、同社運営のオンラインストア「スマートアグリフード(愛称:スマ直)」やAmazonなどにおいて、順調に販売が進んでいる。また、圃場別にデジタル解析を実施し、適期の防除を可能とする「ピンポイントタイム散布」サービスを提供し、サービスの利用が全国各地で広がっている。建設分野は、スマホ3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」の追加機能として、測量データから平面図、縦断図、横断図を作図するための図形データを作成(図化)することが可能な図化アプリ「OPTiM Geo Design」の提供を開始している。建設現場において生産性向上を図ることができるオプションを充実させていることや、国土交通省が改定した「3次元計測技術を用いた出来形管理要領」に準拠し公共事業に活用できることなどから、「OPTiM Geo Scan」は、順調にライセンス数を伸ばしている。医療分野は、総合メディカルへ「OPTiM Digital Marketing」の顧客管理機能と、オンライン診療プラットフォームのオンライン服薬指導機能などを組み合わせたプラットフォームを提供した。また、医療分野におけるシスメックスとメディカロイドとの事業についても堅調に推移している。第4四半期においては、メディカロイドの手術支援ロボットシステム「hinotoriTMサージカルロボットシステム」のネットワークサポートシステム「MINS」への本格的なライセンス計上も始まっており、営業利益等の向上に寄与している。



2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比10.0%増の102.05億円、営業利益が同10.8%増の19.39億円、経常利益が同10.4%増の18.05億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同14.9%増の11.06億円を見込んでいる。