■株主還元策



ベルシステム24ホールディングス<6183>は、株主に対する利益還元を最重要課題の1つとして認識しており、剰余金の配当を安定かつ継続的に実施し、業績の進捗状況に応じて配当性向及び必要な内部留保の充実などを総合的に勘案したうえで、中期的には親会社の所有者に帰属する当期利益をベースに、連結配当性向50%を目標として、中間配当と期末配当の年2回の配当を行うことを基本方針としている。



2023年2月期には好決算を反映して、中間配当30円、期末配当30円、合計60円への増配を実施した。配当性向は47.3%で、2022年3月期東証1部サービス産業の平均水準31.3%を上回っている。2023年2月期については、減益を予想するものの、中間配当30円、期末配当30円、合計60円と前期並みの配当を計画している。同社では株主還元の重要性を十分に認識しており、減益の場合でも前期と同水準の配当を維持する方針だ。その結果、配当性向は50.2%に上昇する見通しである。ただ、同社の業績予想は保守的な予想であり、中期経営計画の着実な推進によって計画を上回る業績を達成すれば、配当性向50%の目標に従って増配を検討することも考えられよう。



（執筆：フィスコ客員アナリスト　国重 希）