■今後の見通し



● 2024年8月期の連結業績見通し

ナガイレーベン<7447>の2024年8月期の連結業績は、売上高が前期比3.6%増の17,800百万円、営業利益が同0.2%増の4,615百万円、経常利益が前期と横ばいの4,673百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.2%増の3,231百万円を予想している。



市場環境としては、前期からのインフレ影響の長期化により厳しい経営環境が予測されるが、一方で2024年6月の診療報酬と介護報酬のダブル改定による改善も期待されている。 そのような環境下で同社としては、好調に推移している「Earth Song」のラインナップ拡充に加えて、ネームバリューのある「MACKINTOSH PHILOSOPHY」ブランドを新規投入することで、市場の活性化を促す。コア市場では更新遅れの解消を図り、周辺市場では患者ウェアのシェアアップ、コンペルパックでの手術ウェア拡大、及び海外市場の開拓にも注力する。前期比3.6%の増収を計画し、過去最高売上高を目指す。



一方、損益面では、引き続き円安、加工賃や原材料の上昇が続くと見込まれることから、原価率はアップする予想となっている。また人件費を中心に販管費も増加予想であるが、価格改定によりこれらのコストアップを吸収して営業利益はほぼ横ばいを見込んでいる。



売上高については、コア市場では、2022年8月期より発売開始した新コンセプトブランド「EARTH SONG」のさらなる販売促進に加えて、2024年1月から投入する新ブランド「MACKINTOSH PHILOSOPHY Medicalwear(R)」を前面に打ち出し、市場を活性化するとともに、更新物件の確実な受注を図る。周辺市場では、好調な患者ウェアに新商品を投入してシェアアップを目指す。海外市場では、台湾においてEC直販をスタートさせ新たな販路を開拓する。これらの施策により全市場において増収を計画し、全体では過去最高の売上高を目指す。



一方で、利益面では引き続き厳しい状況が続くと見ている。為替が想定以上に円安に振れていることもあり、売上総利益率は43.4%(前期は43.9%)、売上総利益は7,723百万円(前期比2.3%増)と予想しているが、売上増による要因で272百万円の増加を、利益率低下によって96百万円の減少を見込んでいる。利益率低下の要因では、為替(円安)の影響で260百万円減(2023年8月期131.5円/米ドルに対して、2024年8月期は143.3円/米ドルの前提)、海外も含めた加工賃アップで75百万円減、海外生産比率の上昇(2023年8月期の53.2%に対して2024年8月期は54.5%見込み)で100百万円増と予想している。また、原材料費はさらに上昇が懸念されることから、これにより170百万円の利益低下を見込んでいる。一方で、海外物流費については前期比で横ばいを見込み、このほか価格改定によって310百万円の利益増を予想している。



経費については、営業活動が通常に戻ると想定されることから、人件費は112百万円増、荷造運搬費は23百万円増、広告宣伝費は23百万円増を見込んでおり、販管費は前期比5.6%増の3,107百万円と予想している。この結果、営業利益は同0.2%増の4,615百万円になると予想している。なお、設備投資額は400百万円(建物関連146百万円、IT設備123百万円、物流設備110百万円、生産設備20百万円)、減価償却費は275百万円と通常の範囲内を見込んでいる。



(1) 「MACKINTOSH PHILOSOPHY」ブランドを導入

同社は、八木通商(株)及び(株)マッキントッシュジャパンとブランドライセンス契約を結び、「MACKINTOSH PHILOSOPHY Medicalwear(R)」を2024年1 月から発売することを発表した。これまでエレガンステイストの「Bright Days(R)」及び「Beads Berry(R)」ブランドの展開を行ってきたが、今回それらに加え新たに英国を代表する MACKINTOSH のモノづくり精神とクラシックで時代性のあるスタイルを受け継いだ「MACKINTOSH PHILOSOPHY」ブランドを導入することでハイエンドゾーンに厚みを持たせ、多様で高レベルなユーザー満足度を目指す。初年度の売上高は100百万円、3年後には500百万円の売上高を目標としている。



(2) アイテム別、市場別売上高予想

市場別売上高については、各市場で増収となる見通し。コア市場は前期比2.5%増の12,750百万円を見込んでおり、アイテム別ではヘルスケアウェアが同2.6%増の9,640百万円、ドクターウェアが同3.3%増の2,600百万円、その他が2.9%減の510百万円を計画している。周辺市場は同6.4%増の4,800百万円を見込んでおり、患者ウェアで同7.2%増の3,150百万円、手術ウェアで同5.0%増の1,650百万円を計画している。なお、海外市場は同6.6%増の250百万円を見込んでいる。



(3) 商品別売上高予想

ハイエンド商品では、エレガンスライン商品の強化に加えて新ブランド「MACKINTOSH PHILOSOPHY Medicalwear(R)」を投入することで前期比11.6%増の1,550百万円を計画している。高付加価値商品では、引き続き新コンセプトブランド「EARTH SONG」の市場浸透により付加価値の向上を追求することで、同3.9%増の10,300百万円を見込んでいる。付加価値商品では、他社物件の獲得及び量販品からの引き上げ移行を推進することで、同1.7%増の5,250百万円を計画している。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)