■業績動向



1. 2023年12月期第2四半期の業績概要

ドラフト<5070>の2023年12月期第2四半期の業績は、売上高は3,905百万円(前年同期比25.8%増)、営業損失は96百万円(前年同期は100百万円の損失)、経常損失は112百万円(前年同期は113百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は112百万円(前年同期は99百万円の損失)となった。企業の経済活動と社会全体が活性化するなかで、同社グループが提供するデザインへのニーズの顕在化・具現化が進展し、売上高は好調に推移した。一方で、販管費はオフィス移転に伴う二重家賃、「ミラノサローネ国際家具見本市」への出展費用などのマーケティング活動費、継続する人員増における人件費などを中心に増加した。このため営業利益・経常利益は前年同期と同水準となったものの、上期計画(営業損失は287百万円、経常損失は294百万円、親会社に帰属する四半期純損失は294百万円)をそれぞれ上回った。



当四半期の規模別売上高構成比を見ると、1億円以上の案件の売上高が1,706百万円(前年同期は1,047百万円)と前年同期に比べ大幅に増加した。加えて、プロジェクトの上位30件の平均受注額も96百万円(前年同期は79百万円)と大幅に増加している。経済全体が回復基調に向かうなかで同社への中長期的な期待値の高まりとともに、依頼されるプロジェクトの大型化が進んでいる。加えて、これまでに意思決定に時間を要していたレベルの大型案件も進捗していることが考えられる。



また、対象領域別売上高は、オフィスが前年同期比409百万円減少の1,771百万円(同18.8%減)、商業施設・都市計画・環境設計・その他が同1,211百万円増加の2,134百万円(同131.2%増)となった。ビル1棟のリデザインを含む商業施設・都市計画・環境設計領域が引き続き拡大し、同社の活動領域は、オフィス領域を上回り、より多領域へ広がりを見せた。



四半期ベースでは、売上高は、2023年12月期第1四半期は前年同四半期比619百万円増の1,590百万円、同第2四半期は同182百万円増の2,314百万円と、いずれも前年同四半期を大きく上回り好調な推移となった。営業利益は、同第1四半期は206百万円の損失(前年同四半期は167百万円の損失)、同第2四半期は109百万円(前年同四半期は66百万円)の利益となり、上期は前年同期を大きく上回る結果となった。



2. 財務状況とキャッシュ・フロー計算書

2023年12月期第2四半期の財務状況を見ると、資産合計は前期末比463百万円減少の5,261百万円となった。流動資産は、現金及び預金が26百万円増加したものの、売掛金及び契約資産が482百万円減少したことなどによる。負債合計は前期末比318百万円減少の2,411百万円となった。これは主に、長期借入金が392百万円増加したものの、買掛金が381百万円減少、短期借入金等が300百万円減少したことによる。



純資産は前期末比145百万円減少の2,849百万円となった。主な要因として、親会社株主に帰属する当期純損失112百万円を計上したこと及び配当金の支払い50百万円などによるものである。



経営指標を見ると、経営の安全性を示す流動比率は前期末の174.0%から47.7ポイント増加の221.7%へ、自己資本比率は52.0%から1.8ポイント増加の53.8%へ上昇した。



2023年12月期第2四半期末における現金及び現金同等物の期末残高は、前期末比26百万円増加し、1,522百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、営業活動の結果獲得した資金は213百万円(前年同期末は761百万円の使用)となった。これは、主に売上債権の減少491百万円、仕入債務の減少381百万円、法人税等の還付額150百万円によるものである。投資活動によるキャッシュ・フローにおいては、投資活動の結果使用した資金は445百万円(前年同期末は224百万円の使用)となった。これは、主に有形固定資産取得による支出539百万円によるものである。財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、財務活動の結果獲得した資金は257百万円(前年同期は187百万円の獲得)となった。これは、主に短期借入金の減少額300百万円、長期借入金の返済による支出139百万円によるものである。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)