■サイバーリンクス<3683>の今後の見通し



2. セグメント別見通し

(1) 流通クラウド事業

セグメント売上高は、主力の「@rms」などのサービス提供拡大により5,009百万円(前期比8.4%増)、定常収入は4,052百万円(同7.1%増)と予想している。一方で、セグメント利益は926百万円(同3.4%減)、セグメント利益率は18.5%(前期は20.7%)と足踏みする見込みだが、これは「@rms」のブラッシュアップ(高速処理化など)開発完了に伴うソフトウェア償却費負担増(約0.8億円)によるものだ。ベースの事業は順調に拡大しており、償却前セグメント利益は1,506百万円(前期比9.5%増)が見込まれている。



主な施策としては、「@rms基幹」の中大規模顧客向け展開に注力する。前期受注案件の着実な導入とさらなる受注獲得を目指すと同時に、商品力・競争力強化に向けた開発を進める。また「C2Platform」は大手卸売業へ積極的なアプローチを進める。



(2) 官公庁クラウド事業

セグメント売上高は7,463百万円(前期比10.1%増)、定常収入は3,344百万円(同0.7%増)、セグメント利益は544百万円(同3.7%増)と予想している。



「自治体基幹業務システムの統一・標準化」に向けた移行対応や、文書管理システム「ActiveCity」など、自治体DX関連案件を着実に獲得し増収を目指す。利益面では、依然としてシナジー買収に伴う償却負担(ソフトウェア年間約70百万円、のれん年間約165百万円)が続くものの、ベース事業の増収によりこれを吸収してセグメント利益は増益を見込んでいる。



施策としては、トラスト事業との連携により自治体DXに貢献するサービス提案を拡大する。特に文書管理システム「ActiveCity」や「Open LINK for LIFE みんなの窓口」などを今後も積極的に拡販する。



シナジーの主力である自治体向け文書管理システム「ActiveCity」は、自治体DXが推進されるなかで今後急速に拡大すると見られる自治体の文書管理システム市場をターゲットにしている。自治体の文書管理システム市場規模は年間60億円超(同社推定)だが、全国の自治体(約1,800団体)のうち半数以上は文書管理システムを導入していない(同社推定)。このような市場環境の下でシナジーは、「ActiveCity」の性能的・価格的な優位性や充実した販売代理店網などを背景に、中規模の自治体を中心に全国規模で豊富な導入実績を上げている。パートナー企業数は15社、ユーザー数は80団体以上、販売だけでなく導入もパートナー主導で完結している点に強みを有する。なお、「ActiveCity」は、高機能かつ高品質なサービスをシェアクラウド型で提供し、「紙」と「電子」の融合で現場の実情に適した運用を実現している。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)