9日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比473.08ポイント(1.68%)高の28561.00ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が201.47ポイント(1.82%)高の11281.26ポイントとそろって反発している。ハンセン指数は終値ベースで、約5カ月半ぶりの高値水準を回復した。売買代金は957億3800万香港ドルとなっている(8日は965億5400万香港ドル)。



中東情勢を巡る過度な警戒感がひとまず薄らぐ流れ。昨夜のトランプ米大統会見を受け、米国とイランが戦争に突入するとの懸念が後退した。イランがイラク駐留の米軍基地をミサイル攻撃した点に対しては、「新たな経済制裁を科す」としながらも「軍事力は行使したくない」と明言している。また、中国商務部は9日午後、米中貿易協議の「第1段階」合意文書に署名するため劉鶴副首相が13〜15日に訪米すると発表。これ以前には、「中国側は署名を急いでいない」との観測も浮上していただけに、摩擦緩和の期待感が改めて広がった。



ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち48が上昇)。紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が8.0%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が6.7%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.2%高、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(2018/HK)が4.4%高と値上がり率上位に並んだ。





業種別では、スマートフォン(スマホ)や5Gネットワーク関連が高い。上記した舜宇光学科技と瑞声科技HDのほか、電子・光学部品メーカーの高偉電子(1415/HK)が8.5%、スマホ部品メーカーの丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が6.3%、中国スマホ大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.8%、光ファイバー・ケーブルメーカーの長飛光繊光纜(6869/HK)が5.5%、通信機器・設備メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が4.9%、通信設備の京信通信系統HD(2342/HK)が3.2%、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が2.5%、基地局運営の中国鉄塔(チャイナ・タワー:788/HK)が2.4%ずつ上昇した。このほかネット関連大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.1%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.3%高。アリババは上場来高値を更新し、215.60香港ドルで取引を終えた。



空運セクターもしっかり。中国南方航空(1055/HK)が5.0%高、中国国際航空(753/HK)が4.7%高、中国東方航空(670/HK)が3.2%高で引けた。産油国が集中する中東地域の地政学リスクがひとまず後退するなか、昨夜のWTI原油先物は急反落。原油高騰による燃油コスト増の不安感が後退した。



中国スポーツ用品セクターも物色される。李寧(2331/HK)が9.3%高、安踏体育用品(2020/HK)が8.2%高、特歩国際(1368/HK)が5.1%高、361度国際(1361/HK)が2.9%高、中国動向(3818/HK)が2.4%高と値を上げた。同セクターに関しては、JPモルガン・チェースが最新リポートで、2020年の大幅成長を予想している。



本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.91%高の3094.88ポイントで取引を終えた。空運株が高い。ハイテク株や医薬品株、不動産株、自動車株、消費関連株、証券株なども買われた。半面、石油関連株や産金株は安い。防衛関連株も売られた。



【亜州IR】