20日の香港市場は、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比824.50ポイント(3.42%)高の24952.35ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が319.87ポイント(3.79%)高の8761.56ポイントと6日ぶりに反発した。ハンセン指数は昨年11月下旬以来の高値水準を回復している。売買代金は1783億7350万香港ドルに拡大した(19日は1149億6170万香港ドル)。





中国の金融緩和スタンスが好感される流れ。銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が朝方公表され、市場の予想通り、1年物と5年物がそれぞれ引き下げられた。住宅ローン金利指標の5年物は、2020年4月以来の引き下げとなる。また、不動産デベロッパーが住宅分譲時に受け取る手付金の利用に関する規制について、中国政府が緩和を検討しているもよう——と伝わったことも好材料だ。(亜州リサーチ編集部)





業種別では、デベロッパーや管理サービスの中国不動産が高い。融創中国HD(1918/HK)が15.2%、合景泰富地産HD(1813/HK)が13.7%、世茂集団HD(813/HK)が12.1%、碧桂園服務HD(6098/HK)が15.5%、世茂服務HD(873/HK)が12.5%ずつ上昇した。





ネット株も上げが目立つ。ハンセン科技指数は4.5%高と他の指数をアウトパフォームした。関連する構成銘柄では、美団(メイトゥアン:3690/HK)が11.0%高、騰訊HD(テンセント:700/HK)が6.6%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.9%高で引けた。





中国保険・証券セクターもしっかり。中国平安保険(2318/HK)が7.2%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が6.6%高、中信証券(6030/HK)が4.7%高、華泰証券(6886/HK)が3.8%高と値を上げた。





教育サービスの銘柄群も物色される。民生教育集団(1569/HK)が6.5%高、中国宇華教育集団(6169/HK)が5.1%高、中国東方教育HD(667/HK)が3.9%高で取引を終えた。





他の個別株動向では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が6.5%高。2021年12月期(本決算)の増益見通しが手がかりになった。ほか、オンラインゲーム中堅の網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が5.4%高。同社は19日引け後、2021年度に1株当たり1.43香港ドルの特別配当を実施する方針を明らかにした。





半面、設備や発電の電力セクターは安い。ハルビン電気(1133/HK)が20.0%、東方電気(1072/HK)が0.9%、華潤電力HD(836/HK)が1.8%、龍源電力集団(916/HK)が1.1%ずつ下落した。ハルビン電気に関しては、通期決算の赤字幅拡大見通しが売り材料視されている。





そのほか、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が12.7%安(7年10カ月ぶり安値)。通期業績の減益見通しが嫌気されている。また、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.7%安。同社の親会社、中国石油天然気集団(CNPC)をめぐっては、2006年以来、輸入原油1億7950万トンを国内各地の製油会社に不正に転売していたことが発覚した。





一方、本土市場は小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%安の3555.06ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。医療・医薬関連株、資源・素材株、自動車株、不動産株、防衛関連株なども売られた。半面、金融株は高い。酒造・食品飲料株、公益株、運輸株の一角も売られた。



亜州リサーチ(株)