1日の香港市場は、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比120.26ポイント(0.56%)安の21294.94ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が71.11ポイント(0.96%)安の7345.64ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は1260億8210万香港ドルに縮小している(5月31日は2456億150万香港ドル)。





中国景気の鈍化懸念がくすぶる流れ。取引時間中に公表された5月の財新中国製造業PMI(民間集計)は48.1にとどまり、市場予想に届かなかった。また、ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足もとでは約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げていただけに、売り圧力も意識されている。(亜州リサーチ編集部)





ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が6.1%安、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が4.1%安、ニット衣料中国最大手の申州国際集団HD(2313/HK)が2.5%安と下げが目立った。ネットイースに関しては、ゲーム業界に対する規制継続が懸念されている。国家新聞出版署は5月、リリース(出版)許可審査の結果を発表しなかったためだ。





セクター別では、医薬品が安い。上記した石薬集団のほか、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が2.0%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が1.7%、中国生物製薬(1177/HK)が1.4%ずつ下落した。





レアアース・非鉄の銘柄群もさえない。江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が3.9%安、金川集団国際資源(2362/HK)が3.3%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が2.3%安、江西銅業(358/HK)が1.1%安で引けた。





半面、自動車セクターは高い。五菱汽車集団HD(305/HK)が7.9%、蔚来汽車(ニーオ:9866/HK)が2.4%、広州汽車集団(2238/HK)が1.8%、吉利汽車HD(175/HK)が1.6%ずつ上昇した。ディーラーの中升集団HD(ヂョンシェン・グループ:881/HK)も5.8%高と値を上げている。相次ぐ産業支援の動きを材料視。中国の工業情報化部、農業農村部、商務部、国家能源局は5月31日、新たな「NEV下郷」キャンペーンを実施すると発表した。ほか、中国財政部と税務総局は5月31日、一部乗用車の購置税(車両取得税)を引き下げると正式通知している。民間自動車メーカーの吉利汽車については、2021年に投入した高級電気自動車(EV)の新ブランド「ZEEKR」が好調と伝わったこともプラス。今年5月の納車数は前月比102.6%増の4330台に達し、月次最多を更新した。





港湾・物流サービスの銘柄群も物色される。天津港発展HD(3382/HK)が3.2%高、中遠海運港口(1199/HK)が2.7%高、招商局港口HD(144/HK)が2.6%高、中通快逓(2057/HK)が2.8%高、深セン国際HD(152/HK)が1.9%高、中国外運(サイノトランス:598/HK)が1.2%高と値を上げた。国務院(内閣に相当)は5月31日、「経済安定化向けた一括措置に関する通知」を公布。物流ハブと物流企業に対する支援を拡大する方針を打ち出した。





一方、本土市場は6日ぶりに小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.13%安の3182.16ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。発電株、医薬品株、ハイテク株、素材株、金融株なども売られた。半面、自動車株は高い。メディア関連株、不動産株、海運株、軍事関連株も買われた。



亜州リサーチ(株)