2日前場の香港市場は、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比212.81ポイント(1.00%)安の21082.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が78.07ポイント(1.06%)安の7267.57ポイントとそろって続落した。売買代金は1036億210万香港ドルに縮小している(1日は1260億8210万香港ドル)。





米金利高が懸念される流れ。昨夜のマーケットでは、インフレ高進の警戒感が強まる中、米10年債利回りは一時2.951%と約2週間ぶりの高い水準に上昇した。米金利動向の影響を受けやすい香港にも、金利高が波及すると不安視されている。また、あす3日は端午節の祝日で、香港・本土市場が休場となることも買い手控えにつながった。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感が続いている。中国財政部の欧文漢・部長助理は2日の記者会見で、今年1〜5月の専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)発行額が2兆300億人民元(約39兆円)に達したと報告している。専項債の利用範囲をさらに拡大し、新インフラや新エネルギープロジェクトなどを重点対象に含める考えも示した。指数は引けにかけて、下げ幅をやや縮小している。(亜州リサーチ編集部)





ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産の下げが目立つ。恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ:101/HK)が5.1%安、恒基兆業地産(ヘンダーソンランド:12/HK)が4.1%安、新世界発展(ニュー・ワールド・ディベロップメント:17/HK)が4.0%安で引けた。





中国不動産セクターもさえない。龍湖集団HD(960/HK)が4.2%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.3%安、華潤置地(1109/HK)が3.2%安で取引を終えた。





建材セクターも急落。中国建材(3323/HK)が10.0%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が8.6%安、華潤水泥HD(1313/HK)が6.8%安、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が3.6%安と値を下げた。セメント相場安が逆風。中国の一部地域でセメント需給が緩んでいる。不需要期を迎えた6月は、天候不良や受験シーズンも重なり、5月に続いて販売が低調に推移しそうだ。





中国の外食関連も安い。海底撈国際HD(6862/HK)が4.0%、百勝中国HD(9987/HK)が3.6%、海倫司国際HD(9869/HK)が2.6%ずつ下落した。経済活動再開の好材料を織り込む。上海市では前日(1日)、ロックダウン(都市封鎖)が実質的に解除されている。同セクターはこのところ、売上回復の期待で上げが目立っていた。





半面、自動車セクターは高い。長城汽車(2333/HK)が6.5%、北京汽車(1958/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって3.2%ずつ上昇した。自動車取得税の減額などを追い風に、業績が改善すると期待されている。





太陽光や火力などの発電設備関連もしっかり。新特能源(シンター・エナジー:1799/HK)が4.6%高、信義能源HD(シンイ・エナジー:3868/HK)が2.1%高、保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が1.8%高、東方電気(1072/HK)が2.0%高、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が1.9%高と値を上げた。需要拡大の思惑が広がっている。上述したように、専項債の利用範囲拡大で、新エネルギープロジェクトなども重点対象となることが好感された。





一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.42%高の3195.46ポイントで取引を終了した。自動車株が高い。ハイテク株、農業関連株、素材株、インフラ関連株、保険・証券株なども買われた。半面、不動産株は安い。エネルギー株、医薬品株、公益株、海運株、食品飲料株も売られた。



亜州リサーチ(株)