22日の香港市場は、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比551.25ポイント(2.56%)安の21008.34ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が214.58ポイント(2.84%)安の7335.00ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は1269億4040万香港ドルとなっている(21日は1193億6170万香港ドル)。





投資家心理が冷やされる流れ。欧米では金融引き締めを加速しつつあり、景気が下押しされるとの懸念がくすぶっている。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなど大手ブローカーは、ストラテジストが相次いで急速な金融引き締めが企業収益の減少を招き、リセッション(景気後退)に陥るリスクが高まると指摘した。WTI原油先物が22日の時間外取引で急落したことも、リセッションの懸念を連想させている。米中関係の改善期待もやや後退。バイデン米政権が検討している対中制裁関税の引き下げ決定が先送りされると伝わったほか、米中首脳会談の開催時期も決まっていないもようだ。また、中国の電力ひっ迫や洪水・土砂災害も不安材料として意識されている。(亜州リサーチ編集部)





「ニューエコノミー」関連銘柄が急落。ハンセン科技(テック)指数は4.4%安と他の指数をアンダーパフォームしている。個別では、オンライン医療の京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が14.8%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が13.8%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が7.4%安と下げが目立った。医薬EC部門をもつ阿里健康と京東健康については、販売規制の強化が不安視されている。国家薬品監督管理局はこのほど、「薬品管理法実施条例」改正案のパブリックコメントを終了。同改正案では、「第三者プラットフォーム提供者による医薬品オンライン販売への直接参加を禁止する」との規定が新たに盛り込まれた。ほか、スマートフォンレンズを製造する舜宇光学に関しては、中国のスマホ在庫積み上がり観測などが嫌気されている。





中国の不動産デベロッパーも安い。広州富力地産(2777/HK)が5.1%、合景泰富集団HD(1813/HK)が3.7%、碧桂園HD(2007/HK)が3.2%、龍湖集団HD(960/HK)が3.1%ずつ下落した。業界の債務不安が再燃した。売買一時停止中の世茂集団HD(813/HK)に関しては、私募債がデフォルト(債務不履行)に陥ったと報じられている。





石油・石炭セクターもさえない。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が4.2%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.8%安、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.1%安、中国中煤能源(1898/HK)が2.6%安で引けた。石炭株については、中国政府による石炭価格の抑制方針も嫌気されている。





半面、中国自動車セクターは高い。吉利汽車HD(175/HK)が4.1%、理想汽車(2015/HK)が2.6%、北京汽車(1958/HK)が1.2%ずつ上昇した。当局が自動車減税策を打ち出す中、ブローカー各社からは、販売改善見通しのリポートが相次いでいる。新興EVメーカーの理想汽車に関しては、スポーツ多目的車(SUV)の新モデルを正式発表したことも刺激。同社株はザラバで一時、上場来高値を更新している。





一方、本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.20%安の3267.20ポイントで取引を終了した。ITハイテク株が安い。不動産株、医薬品株、公益株、金融株、素材株、消費関連株、インフラ関連株なども売られた。



亜州リサーチ(株)