9日の香港市場は、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比42.33ポイント(0.21%)安の20003.44ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.75ポイント(0.39%)安の6794.77ポイントとそろって続落した。売買代金は821億8390万香港ドルとなっている(8日は749億2580万香港ドル)。





指標発表前に買いが手控えられる流れ。中国と米国は10日、今年7月の物価統計を公表する。インフレ動向は金融政策を左右することもあり、内容を見極めたいとするスタンスが強まった。もっとも、下値は堅い。香港域内の経済活動正常化が改めて期待され、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。香港政府は新型コロナウイルスの水際対策を緩和する。政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は8日、海外および台湾からの入境者に義務付けてきた指定ホテルでの強制隔離期間について、現行の最低7日間から3日間へ短縮すると発表した。(亜州リサーチ編集部)





ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が6.0%安、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(9618/HK)が3.7%安、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が3.1%安と下げが目立った。





セクター別では、中国の発電が安い。華潤電力HD(836/HK)が4.4%、華電国際電力(1071/HK)が2.4%、華能国際電力(902/HK)が2.0%、中国電力国際発展(2380/HK)が1.8%ずつ下落した。





自動車セクターもさえない。理想汽車(2015/HK)が3.9%安、長城汽車(2333/HK)が2.8%安、吉利汽車HD(175/HK)が1.7%安、中国重汽(3808/HK)が1.2%安で引けた。





半面、香港不動産セクターは物色される。新世界発展(17/HK)が2.5%高、新鴻基地産発展(16/HK)が2.1%高、長江実業集団(1113/HK)が2.0%高と値を上げた。香港当局者は不動産取引の印紙税一部免除(本土購入者の二重課税)を検討している——などと報じられたことも刺激材料となっている。





石炭セクターも高い。中国中煤能源(1898/HK)が5.5%、中国神華能源(1088/HK)が3.4%、エン鉱能源集団(1171/HK)が2.7%ずつ上昇した(エン鉱能源は上場来高値)。産業支援の動きが引き続き手がかり。中国当局は石炭の増産を後押ししている——と伝えられている。国家鉱山安全監察局はこのほど、石炭増産を承認した鉱区について、今年は年初以来で合計147カ所に達したと報告した。





他の個別株動向では、業績動向を材料に通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が4.0%高。同社が報告した中間決算は2割増益だった。





一方、本土市場は4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.32%高の3247.43ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。運輸株、軍事関連株、半導体株、素材株、インフラ関連株なども買われた。半面、医薬品株は安い。金融株、不動産株、自動車株、公益株も売られた。



亜州リサーチ(株)