週明け5日の香港市場は、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比226.39ポイント(1.16%)安の19225.70ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が94.89ポイント(1.42%)安の6577.53ポイントとそろって3日続落した。売買代金は984億4050万香港ドルとなっている(2日は1102億80万香港ドル)。





内外の懸念材料が投資家心理を冷やす流れ。欧州のエネルギー危機、米国の引き締め継続、中国の行動抑制強化——など悪材料が重なっている。うち、欧州のエネルギー問題を巡っては、ロシア国営エネルギー企業のガスプロムが2日、欧州に天然ガスを送る主要なパイプライン「ノルドストリーム1」について、新たな不具合が見つかったとして、3日に予定していた稼働再開を無期限に延期すると発表した。また、中国では新型コロナウイルス感染を抑制するため、各地で行動制限が実施されている。経済活動停滞の長期化が危ぐされた。(亜州リサーチ編集部)





ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が7.0%安、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が5.9%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が4.5%安と下げが目立っている。BYDについては、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK/NYSE)が今月1日、保有するBYD株の一部を追加売却したことが嫌気されている。





本日付で4銘柄がハンセン指数に組み入れられた。新規採用銘柄の値動きは、中国神華能源(1088/HK)が3.8%高、周大福珠宝集団(1929/HK)が0.1%安、翰森製薬集団(3692/HK)が3.3%安、百度集団(9888/HK)が1.6%安となっている。





「ニューエコノミー」関連銘柄も急落。ハンセン科技(テック)指数は1.9%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成銘柄30のうち下落26)。個別では、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来集団(9866/HK)が6.9%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が5.2%安と値を下げている。





レストランチェーンや酒造など、コロナ防疫措置強化が逆風となる飲食関連もさえない。海倫司国際HD(9869/HK)が6.6%安、九毛九国際HD(9922/HK)が2.2%、青島ビール(168/HK)が3.9%安、百威亜太HD(1876/HK)が2.7%安で引けた。このほか、同様の理由でカジノ株や空運株も売られている。





半面、石炭や石油生産・掘削などエネルギー関連は高い。上記した中国神華能源のほか、エン鉱能源集団(1171/HK)が12.2%、中国中煤能源(1898/HK)が8.3%、中国石油天然気(857/HK)が1.9%、中国海洋石油(883/HK)が2.5%、中海油田服務(2883/HK)が7.1%ずつ上昇した。欧州で天然ガス相場が急騰。資源価格高の思惑が広がった。





他の個別株動向では、バイオ医薬品ベンチャーの康希諾生物(6185/HK)が7.0%高。同社は4日、自主開発した「吸入型コロナワクチン」が中国当局の緊急使用許可を取得したと報告した。政府部門の調達・使用により、会社の業績に一定のプラス影響が見込めると説明している。





一方、本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.42%高の3199.91ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。発電・電力設備株、不動産株、素材株、ゼネコン株、金融株なども買われた。半面、消費関連株は安い。ハイテク株、医薬品株も売られた。



亜州リサーチ(株)