29日の香港市場は、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比85.01ポイント(0.49%)安の17165.87ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が46.37ポイント(0.78%)安の5912.25ポイントとそろって続落した(ハンセン指数は11年ぶり安値更新)。売買代金は916億8360万香港ドルとなっている(28日は1087億5160万香港ドル)。





中国景気の先行き不安が投資家心理の重し。国際機関や投資銀行は、中国GDP成長見通しの下方修正が相次いでいる。中国不動産業を巡る不透明感も再燃した。上海を拠点とする不動産デベロッパー、旭輝HD(884/HK)にも債務不履行(デフォルト)観測が浮上している(旭輝株は16.3%安)。不動産デベロッパーを巡っては、資金不足などにより建設工事が中断した未完成住宅「爛尾楼(ランウェイロウ)」や巨額債務の問題が不透明要因としてくすぶる状況だ。ただ、下値は限定的。米金利の低下や、中国当局の景気テコ入れスタンスを手がかりに、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)





ハンセン指数の構成銘柄では、デベロッパーや管理サービスの本土不動産が急落。碧桂園HD(2007/HK)が11.6%安、龍湖集団HD(960/HK)が7.5%安、碧桂園服務HD(6098/HK)が7.2%安と下げが目立った。





自動車セクターも安い。東風汽車集団(489/HK)が8.1%、小鵬汽車(9868/HK)が5.3%、長城汽車(2333/HK)が4.1%、吉利汽車HD(175/HK)が3.4%ずつ下落した。このほか、新規上場した新興電気自動車(EV)メーカーの浙江零ホウ科技(9863/HK)が公募価格(48.00香港ドル)を33.54%下回る31.90香港ドルで初日取引を終えている。市場の一部からは、EV車の競争激化が懸念材料と指摘された。





宅配や荷役など物流関連の銘柄群もさえない。嘉里物流聯網(636/HK)が5.0%安、中国外運(598/HK)が3.3%安、深セン国際HD(152/HK)が3.1%安と値を下げた。





半面、香港拠点の電力・不動産の一角はしっかり。電能実業(6/HK)が1.3%高、中電HD(2/HK)が1.1%高、長江実業集団(1113/HK)が1.8%高、恒隆地産(101/HK)が0.9%高で引けた。米金利の低下を受け、通貨を米ドルにペッグしている香港でも、域内の急速な金利上昇懸念が薄らいでいる。





一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.13%安の3041.21ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。銀行株、運輸株、小売・酒造株、公益株、保険・証券株なども売られた。半面、医薬品株は高い。エネルギー株、ハイテク株、素材株も買われた。



亜州リサーチ(株)