週明け22日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比227.60ポイント(1.17%)高の19678.17ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が99.72ポイント(1.51%)高の6693.64ポイントとそろって反発した。売買代金は939億7760万香港ドルとなっている(19日は952億3600万香港ドル)。





米金利高の懸念後退で投資家心理が上向く流れ。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は19日、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きの可能性を示唆した。米債券市場では、米10円債利回りが低下している。香港の金利は米金融政策に追随するだけに、域内金利の上昇不安も薄らいだ。朝方公表された中国の5月最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、1年物(前月は3.65%)と5年物(同4.30%)が予想通りそれぞれ9カ月連続で据え置かれた。(亜州リサーチ編集部)





「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は2.1%高と他の指数をアウトパフォームした。個別では、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が6.9%高、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来集団(9866/HK)が5.0%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が4.7%高と上げが目立った。





中国発電セクターも高い。華能国際電力(902/HK)が8.2%、華潤電力HD(836/HK)が6.1%、中国電力国際発展(2380/HK)が4.9%、華電国際電力(1071/HK)が4.5%ずつ上昇した。国家発展改革委員会(発改委)などは19日、電力需給のピークに対応する方針を示している。先ごろ報告された4月の電力消費量は前年同月比で8.3%増加し、伸びは3月の5.9%から加速した。





食品飲料の銘柄群もしっかり。康師傅HD(322/HK)が3.0%高、統一企業中国HD(220/HK)が3.6%高、万洲国際(288/HK)が2.9%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.6%高で引けた。





医薬品セクターも物色される。薬明生物技術(2269/HK)が5.7%高、翰森製薬集団(3692/HK)が5.5%高、百済神州(6160/HK)が3.6%高、石薬集団(1093/HK)が2.0%高で取引を終えた。





一方、本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.39%高の3296.47ポイントで取引を終了した。発電・電力設備株が高い。消費関連株、医薬品株、素材株、運輸株、銀行株も買われた。半面、ITハイテク株は安い。不動産株、エネルギー株、保険・証券株も売られた。



亜州リサーチ(株)