2日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比25.43ポイント(0.79%)高の3230.07ポイントと続伸した。





内外環境の改善で、投資家心理が上向く流れ。米国のデフォルト(債務不履行)回避や利上げ停止の観測に加え、人民元安進行の警戒感も薄れている。中央銀行の中国人民銀行は2日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を4日ぶりに元高方向へと設定した。外国為替市場では5月に入り元安基調を強めたものの、足もとでは元高が加速している。また、前日公表された5月の財新中国製造業PMI(民間による)が50.9に上向き、2カ月ぶりに景況判断の境目となる50を回復したことも引き続き材料視された。(亜州リサーチ編集部)





業種別では、不動産の上げが目立つ。信達地産(600657/SH)が7.5%高、新城控股集団(601155/SH)が6.9%高、保利地産(600048/SH)が6.0%高、金地集団(600383/SH)が5.1%高で引けた。





消費関連株も高い。家庭用品の喜臨門家具(603008/SH)が10.0%(ストップ高)、家電の海爾智家(600690/SH)が6.0%、自動車の長城汽車(601633/SH)が3.3%、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.3%、酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が2.1%、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が1.5%ずつ上昇した。





金融株もしっかり。招商銀行(600036/SH)が3.2%高、成都銀行(601838/SH)が2.4%高、中国平安保険(601318/SH)が3.5%高、中国人寿保険(601628/SH)が1.6%高で取引を終えた。素材株、エネルギー株、ハイテク株、運輸株なども買われている。





半面、発電株はさえない。華電国際電力(600027/SH)が2.7%、華能国際電力(600011/SH)が2.2%、上海電力(600021/SH)が1.1%、中国核能電力(601985/SH)が1.0%ずつ下落した。医薬品株、メディア・娯楽株、軍事関連株も売られている。





一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.50ポイント(1.29%)高の274.22ポイント、深センB株指数が21.65ポイント(1.98%)高の1113.45ポイントで終了した。



亜州リサーチ(株)