29日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比25.41ポイント(0.15%)安の16511.44ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が10.58ポイント(0.19%)安の5677.88ポイントと小幅に続落した。売買代金は1303億5140万香港ドルに拡大している(28日は1070億1670万香港ドル)。





戻り待ちの売りが先行した。米国では29日、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ動向の目安とする米個人消費支出(PCE)コア指数(食品とエネルギーを除く)が公表される。中国ではあす3月1日、官民が今年2月の製造業PMIを発表する予定。国家統計局によるPMIは前月の49.2→49.0、民間による財新PMIは50.8→50.7に低下する見込みだ。中国当局の相場支援や経済対策に対する期待感は根強いものの、景気懸念もくすぶっている。本土株高などを支えに、香港の各指数はプラス圏で推移する場面もあったが、買いの勢いは続かなかった。(亜州リサーチ編集部)





ハンセン指数の構成銘柄では、中国インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)とビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)がそろって6.6%安、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が3.2%安と下げが目立っている。百度集団の2023年通期決算は純利益が前年比で2.7倍に拡大したものの、これを好感する買いは限定された。百威亜太は減益決算が嫌気されている。





セクター別では、中国の不動産が安い。遠洋集団HD(3377/HK)が4.3%、中国海外宏洋集団(81/HK)が3.8%、中国金茂HD(817/HK)が3.0%、広州富力地産(2777/HK)と中国海外発展(688/HK)がそろって1.9%ずつ下落した。





香港に拠点を置く銘柄群の一角もさえない。新世界発展(17/HK)が2.1%安、恒基兆業地産(12/HK)が2.0%安、長江実業集団(1113/HK)が1.4%安、電能実業(6/HK)が1.9%安、中電HD(2/HK)が1.7%安で引けた。香港不動産株は前日、域内不動産規制の緩和を手がかりに逆行高している。





半面、半導体セクターは高い。上海復旦微電子集団(1385/HK)が10.4%、中芯国際集成電路製造(981/HK)が5.9%、華虹半導体(1347/HK)が4.9%、ASMPT(522/HK)が4.4%ずつ上昇した。中国当局は人工知能(AI)などハイテク産業の振興に注力している。政策支援の動きが手がかりだ。ハンセン科技(テック)指数は0.1%逆行高している。





そのほか、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が24.3%高、ガラス生産大手の信義玻璃HD(868/HK)が4.8%高と急伸。両社はそれぞれ、2023年通期決算の増益と配当の増額予定を発表した。





一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.94%高の3015.17ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。消費関連株、不動産株、インフラ関連株、素材株、医薬株、金融株、運輸株、メディア・娯楽株なども買われた。半面、石炭株は安い。発電株の一角も売られた。



亜州リサーチ(株)