国土交通省は東京電力福島第一原発事故による避難区域が設定された地域からの避難者を対象とした高速道路料金の無料化措置の期間を2年間延長し、2020年3月末までとする方針を固めた。併せて料金所で提示する証明書類をカード化する。避難生活が長期化している住民の一時帰宅や生活再建に向けた移動を支援し、料金所での本人確認を迅速化して渋滞緩和につなげる。 避難者を対象とした高速道路料金の無料化措置期間は現時点で来年3月までだが、避難区域が設定された地域の復興には一定の期間を要するため2年間延長する。2020年4月以降については、住民の避難や復興の状況を見ながら対応を検討する。 無料化措置の適用を受けるには、料金所で被災証明書や運転免許証などを提示する。これらの書類を一枚のカードにして確認作業を円滑にする。国交省は今年度中に避難者からカード発行の申請を受け、交付する方針。受付窓口は各市町村とする方向で調整する。来年4月から料金所の提示書類をカードに切り替える。 提示書類のカード化で、車両1台当たりの料金所通過時間は現在の約40秒から約20秒に短縮される見通し。避難区域が設定された地域を縦断する常磐自動車道などの料金所で発生している混雑の緩和につながると期待されている。 国交省によると、常磐道では2016(平成28)年度時点で、朝方に広野インターチェンジ(IC)で最大300メートル程度、南相馬ICで最大150メートル程度、夕方にいわき湯本ICで最大150メートル程度の渋滞が発生している。 高速道路料金の無料化措置は現在、自主避難者の「父子・母子避難」世帯も対象となっている。期間は来年3月末まで。来年4月以降については国交省が別途、検討する。