東京電力は10日、福島第一原発4号機近くの地下水をくみ上げる井戸「サブドレン」の水位が一時低下し、原子炉建屋内の高濃度汚染水が漏れ出す恐れが出たのは、現場近くで行っていた新たな井戸の掘削工事が原因となった可能性が高いと発表した。 水位が低下した井戸周辺の状況は【図】の通り。2日午後6時半ごろ、井戸の水位低下を知らせる警報が鳴った際、井戸から6.3メートル離れた場所で新たな井戸を掘り進めていた。水位が下がった井戸は地中にある連通管で別の井戸とつながっており、掘削地点と連通管の距離は1.7メートルあった。東電は工事の振動で地盤が変化し、掘削中の井戸や周辺の地中に水約2・5トンが流れ込んだとみている。井戸の水位が下がった原因が特定されるまで、新たな掘削を中止している。 東電は原子炉、タービン両建屋外の地下水が建屋内の汚染水の水位より低くならないように、建屋周辺にある井戸のくみ上げ量を調整している。 東電の高儀省吾福島第一廃炉推進カンパニー広報担当は10日夜の会見で、井戸の水位低下の公表が遅れた点について「社内の関係部署に対する説明に意識が集中し、速やかに公表する意識が抜けてしまった」と説明した。再発防止策については問題点を踏まえ検討するとしている。