囲碁の女流タイトル戦「第2回扇興杯」は16日、滋賀県東近江市の「迎賓庵あけくれ」で決勝が打たれ、郡山市ゆかりの藤沢里菜三冠(18)が2連覇を狙う謝依旻(しぇい・いみん)二冠(27)に二目半勝ちし、初優勝を飾った。藤沢三冠は四冠となり、女流タイトル全五冠同時制覇を射程に捉えた。 決勝は、序列2位に格上げされ今年6月に決勝3番勝負が繰り広げられた第4回会津中央病院・女流立葵杯の再現となった。序盤で藤沢三冠がシチョウを見損じる致命的なミスで形勢は謝二冠が圧倒的に優位だった。 中盤以降に藤沢三冠が大模様に侵入してサバキに成功、戦線は盤面全体に広がった。最後は検討室で分析していたプロ棋士から「半目差か」との声が上がるほど大接戦となり、午後6時18分、298手で藤沢三冠が逆転勝利を果たした。 藤沢三冠は「決定的な読み間違いがあり、ひどい内容だった。最後まで諦めないで打つことだけを考えた」と振り返った。 昨年秋以降、女流本因坊と女流名人を連取した藤沢三冠は、会津立葵杯も謝二冠から奪い取り、女流タイトル同時保有数でトップの座に就いた。約1カ月後にさらに戴冠を増やし、一時は五冠だった謝二冠との立ち位置が逆転した。 次の焦点は、秋に5番勝負が行われる第36期女流本因坊戦での防衛。現在、本戦が進行中で、謝二冠は四強入りを果たした。挑戦者になるまであと2勝となり、両者による頂上決戦が4タイトル戦連続で実現するか注目を集めている。