広野町が復興拠点とするJR広野駅東側地区に移転新築した馬場医院(馬場クリニック)の待合室に、双葉郡美術協会の会員有志の油彩画や押し花が飾られており、診察を待つ患者の心を和ませている。
 作品の展示を提案したのは、町内に住む同協会名誉会長の鶴田松盛さん(82)。待合室に額縁を飾るための道具が備え付けてあることに気付き「絵を飾れば、患者の気持ちを少しでも和らげられるのでは」と展示を申し出たところ、小鹿山博之院長が快諾した。
 8人が11点を出品し、このうち一部の作品は同医院に寄贈された。鶴田さんは「地元の作家が作品を発表する場ができたので、創作の励みにもなる。四季折々に応じて展示品を入れ替えたい」と意気込んでいる。
 同医院は震災と原発事故後、地域住民や町内に滞在する作業員の「かかりつけ医」として地域医療を支えてきた。しかし、広野駅西側にあった従来の診療所が手狭で、医療設備の充実も必要となったため、5月から移転先で診療している。