福島県の復興支援として、神奈川県藤沢市の湘南海岸にある海の家4軒が8月末まで、喜多方市産のコシヒカリを使って名物「しらす丼」を提供している。
 湘南海岸は海水浴シーズンに300万人以上が訪れる日本有数の観光地。藤沢、喜多方両市の関係者は「地産地消と風評払拭(ふっしょく)を一緒にアピールしたい」と活動を展開している。
 喜多方産米と湘南の近海で水揚げされるシラスとの出合いは、喜多方市の農家渡部信夫さん(57)と藤沢市の海の家「Shonan Deep」を営む高橋貴之さん(48)が4月に、知人を通じて知り合ったことがきっかけで実現した。
 渡部さんは全量全袋検査や県ハイテクプラザの放射能測定結果など複数の資料を提示して喜多方産米の安全性を説明。
 高橋さんは震災の発生翌月から支援物資の運搬や炊き出しで何度も本県を訪れており、「復興の役に立てれば」と"採用"を決意した。高橋さんの呼び掛けに賛同した他の3軒も協力。渡部さんは「福島を思ってもらえてありがたい」と感謝する。
 今月1日の海の家開設からしらす丼の売れ行きは好調という。コメの消費量は予定していた1トンを上回るペースで、高橋さんは「喜多方産米は本当においしい。来年はさらに支援の輪を広げたい」と意欲を見せる。
 価格は1杯千円程度。協力店舗の周りには「食べて復興支援!喜多方のお米」の文字とともに、県の検査済みのシールが印刷されたのぼりが掲げられている。