8月4、5の両日、郡山市の駅前大通りなどで開かれる同市の夏を彩る「郡山うねめまつり」のメインイベント「踊り流し」。日本舞踊の宗家藤蔭流玉枝会の二代目藤蔭玉枝さん(64)は20年以上前から、踊り手を対象とした講習会を開いてきた。「踊り流しを若い世代に伝えていきたい」。熱い思いを胸に、郡山の夏の風物詩を陰から支える。
 「ここから直線に入っていきます」「審査員の前を通りますよ」―。講習会では、藤蔭さんの臨場感あふれる大きな声が響く。踊り流しは審査も行われるため、踊り手は入賞を目指し、日々練習に取り組む。参加者は藤蔭さんの声に呼応するように汗を飛ばしながら、熱心に稽古に励んでいる。
 藤蔭さんは20年以上前から、踊り流しに参加する企業や団体向けの講習会で講師を務めてきた。今年は20件以上の講習会を無償で開催。身ぶり手ぶりの熱血指導は、踊り手から「本番に向けて士気が上がる」と好評を博している。
 郡山市や郡山商工会議所、福島民友新聞社などでつくる郡山うねめまつり実行委員会によると今年の踊り流しは、延べ6000人を超える踊り手が集結する予定。このうち大和ハウス工業福島支社(郡山市)は昨年、藤蔭さんの講習会を受講し、優秀賞を受賞した。今年はグループ会社を含め約150人が参加する。
 同社は「丁寧に教えていただき昨年は入賞できた。今年は一致団結して、さらに上を目指したい」と意気込む。一方、時代の流れから、踊りによさこいを加えるなど、多彩な踊りが増えてきた。藤蔭さんは「踊り流しの基本は崩さず、市民に普及させていくのが私の務め」と表情を引き締める。