国際原子力機関(IAEA)は31日、自然災害時の社会インフラ復旧に放射線技術を応用するための新たなプロジェクトを福島市で始動させた。8月4日までプロジェクトの会合を展開し、地震や津波など自然災害時に、放射線技術で建造物の安全性を検証し、早期復旧させるための行動計画をつくる。
 アジア・太平洋地域の災害対応能力の強化が目的。放射線技術を応用し、建造物を検証する非破壊式の検査機材の導入や人材育成に向けた研修に加え、加盟国の支援ニーズを把握することで連携を深め、実効性の高い行動計画の策定に結び付ける。
 会合の冒頭、IAEAプログラムマネジメント担当官のミコラ・クリルチク氏は「放射線技術の利用は加盟国の能力強化に大きく資する重要な一歩。持続可能な成果を達成するモデルケースになると期待する」とプロジェクトの意義を強調した。外務省の辻昭弘国際原子力協力室長、遠藤洋県環境共生課長があいさつした。
 会合には、バングラデシュやミャンマー、フィリピンなどアジア・太平洋地域の12カ国から約20人が参加した。