東京電力福島第1原発事故による避難指示が帰還困難区域を除き解除され4カ月となった富岡町で1日、福島民友など新聞の配達が約6年5カ月ぶりに再開された。自宅に届いた新聞を手にした住民は「配達サービスが戻ってありがたい」と復興の前進を実感した。
 配達サービスの仕組みはまちづくり会社「とみおかプラス」と町などが協力。とみおかプラスは休業中の町内の新聞販売店2店舗から業務を委託。夜間の見守り活動を担う警備会社が町の配達要請を受け、購読を申し込んだ世帯に届ける。
 1日未明、富岡消防署が活動拠点を置く町消防団の屯所に新聞が到着。町や同法人の職員、新聞販売店の関係者らが見守る中、警備員が新聞を仕分けした後、パトロール車両に積んで配達に出発した。
 避難先から帰還し、町内の災害公営住宅で暮らす女性(76)は配達再開を待ち望んだ一人。長年、福島民友を愛読している女性は「震災前の生活が少しは戻った気がする」と笑顔を見せた。
 配達範囲は町内限定。購読料の支払いは口座引き落としのみ。申し込みはとみおかプラスへ。町内では引き続き、セブン―イレブン福島富岡上郡山店、ローソン富岡小浜店、商業施設「さくらモールとみおか」内のヨークベニマル新富岡店の計3店舗で新聞を販売している。