東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で大きな被害を受けた双葉郡のグランドデザイン(全体構想)を策定するための議論が1日、始まった。双葉郡8町村の副町村長でつくる「ふたばグランドデザイン検討委員会」が設立、富岡町で初会合を開いた。「明るい未来の双葉郡」を目標に掲げ、2年後をめどに全体構想をまとめたい考えだ。
 これまでに双葉郡8町村を含め、原発事故で避難指示が出た12市町村の将来像は、国や県を交えた協議を経て取りまとめられた。しかし、8町村に特化した全体構想については定められておらず、8町村長が郡全体の将来を見据えた議論が必要との認識で一致、検討委を設けることにした。
 ただ、震災と原発事故から6年4カ月がたち、8町村ごとに復興の進み具合は大きく違うのが現状。既に約8割の住民が帰還した町村がある一方、第1原発と中間貯蔵施設建設地を抱え、全町避難が続く大熊、双葉両町もあり、明確な全体構想を描けるか、議論は手探り状態で進みそうだ。
 人口減や居住地の偏在に直面する中、8町村の現況に応じた広域連携の在り方が焦点となる。事務局を担う双葉地方町村会の秋元正国常務理事は報道陣に「合併を前提としたものではない」との見解を示した。
 初会合で双葉地方町村会長の松本幸英楢葉町長が委員に委嘱状を手渡し「8町村ごとに復興の時間軸は異なるが、知恵を結集し、議論を重ね、明るい未来の双葉郡を描いてほしい」と述べた。委員長に猪狩貢川内村副村長を互選した。
 今後は月1〜2回、会合を開き、8町村の復興計画を土台に議論を重ねる