いわき市は、公有地化を検討している磐城平城本丸跡地について今後地権者との用地交渉に入り、2021年度までに市の公園として整備することを目指す。1日、清水敏男市長が記者会見して計画案を示した。
 本丸跡地はJRいわき駅北側に位置する。全て民有地だが、市は全約1.5ヘクタールを取得したい考え。三つのゾーンに分けて整備する方針で「歴史伝承ゾーン」には天守代わりとされた三階櫓(やぐら)や八棟櫓、土塀を類推して復元する。旧仮藩庁の既存家屋を中心とする「文化交流ゾーン」は地域のコミュニティー拠点とし、磐城平城の遺構の一部「白蛇堀」が現存する「自然散策ゾーン」では枯れた池に新たな水源を確保し、憩いと安らぎの水辺空間をつくる。
 公園整備事業は、今年3月に国の認定を受けた同市中心市街地活性化基本計画に位置付けられた。総事業費や期間は確定していないが、本年度の事業費は一部用地取得費を含め3億3700万円。清水市長は「本丸跡地が復興のシンボルになる。三階櫓や八棟櫓の整備は民間の補助や市民からの浄財などの手法を検討する」と話した。
 磐城平城は江戸時代初期、磐城平藩の初代藩主鳥居忠政が築城。戊辰戦争で焼失し廃城となった後、跡地は払い下げられた。本丸跡地部分は開発されず、民間によって保存されてきた。本丸跡地は15年のふくしまデスティネーションキャンペーンに合わせて22年ぶりに一般公開された。いわき商工会議所などが、市に跡地の公有地化と公園整備による活用を要望していた。