福島県やJA福島さくらなどは、東京電力福島第1原発事故の影響で低下した県産農林水産物のブランド力の復活に向け、経済成長が著しいベトナムに県産ナシを輸出する。日本産ナシのベトナム輸出は初。第1弾として17日、いわき市産「幸水」400キロを出荷する。
 県によると、ベトナムには県産清酒や水産物が輸出されているが、農産物の輸出実績はこれまでない。市場としての可能性は未知数だが、昨年の経済成長率が6.21%と中国に迫るベトナムへの輸出で東南アジアでの販路開拓を本格化させ、原発事故の風評払拭(ふっしょく)につなげる狙いがある。
 いわき市産の幸水は計800キロを2回に分けて空輸し、25日に最大の経済都市ホーチミン市の量販店で販売を始める。同日は内堀雅雄知事が現地でトップセールスを行う。その後は船便で、いわき市産の「新高」や郡山市産の「二十世紀」などを輸出する。
 日本産ナシの輸出を巡っては、今年1月に日本とベトナムが輸出植物検疫条件で合意したことを受け、解禁された。
 県やJA福島さくら、全農県本部、いわき、郡山両市は解禁を受け、検疫への対応や高強度の段ボールを製作するなど、輸出体制を整備してきた。