東京・池袋の違法賭博店が摘発され、チャイニーズドラゴンの関係者ら6人が現行犯逮捕された。昨今、話題のチャイニーズドラゴンが、「賭博」に、積極参入している現状が明らかになった。

胴元はチャイニーズドラゴン関係者

準暴力団チャイニーズドラゴン関係者で、中国籍の寧永軍容疑者ら6人は、今月7日、東京・池袋のビルで、客に金を賭けさせて、ポーカーをさせたとして、賭博場開帳等図利の現行犯で逮捕された。

寧永軍容疑者は、胴元で、他の5人は、金庫番1人とディーラー4人だ。また、店内にいた客4人についても、賭博容疑の現行犯で逮捕された。内訳は、中国人が3人、日本人が1人だったという。

事件の発端は、今年7月中旬、警視庁にかかってきた110番通報だった。通報内容は、「東池袋のビル3階で賭博をやっている」というもの。いわゆるタレコミだ。その後、警視庁が内偵捜査を進めたところ、なんと”引っ越し”の場面に遭遇したという。

違法賭博店の”引っ越し”を目撃

店の関係者が、東池袋のビルから、池袋4丁目のビルに、ポーカー台を運び込む様子が確認されたのだった。違法賭博店が、摘発を恐れて、転居を繰り返すのは、よくある話だ。これで、警視庁は、違法賭博事件としての”確信”を強めたのではなかろうか。

賭博事件は、その場を”押さえる”現行犯逮捕が原則だ。それから、客の出入りを確認するなど、地道な捜査が続けられた。そして、タレコミからおよそ4カ月。今月7日午後10時57分、捜査員が、摘発に乗り出し、寧永軍容疑者らを現行犯逮捕したのだった。

チャイニーズドラゴン関係者が胴元だったため、今回の事件は、国際犯罪対策課が捜査を担当することになった。営業は週6日、午後9時〜翌日の正午まで。1日20人〜25人の来客があり、1時間の売り上げは4万円程度。

この店では、7月下旬からのおよそ3カ月間で、4000万円以上を荒稼ぎしていたという。中国のメッセージアプリ「ウィーチャット」や口コミで、顧客を広げていったとみられている。

池袋と言えば、チャイニーズドラゴンの拠点があることで知られる。「サンシャイン60」のフランス料理店で、大乱闘事件が起きたのも、記憶に新しい。摘発された店の売り上げは、チャイニーズドラゴンの資金源になっていたとみて、国際犯罪対策は、捜査を進める方針だ。なお、逮捕された容疑者らの認否は明らかにされていない。

チャイニーズドラゴンが「違法賭博」のなぜ

ところで、最近、チャイニーズドラゴンと違法賭博の関係がクローズアップされている。先月も、上野の違法カジノ店が摘発され、店長ら10人が逮捕された。この店も、チャイニーズドラゴンの息がかかっているとされる。

9カ月の間に、1億円以上を売り上げていたとみられ、チャイニーズドラゴンの資金源となっていた可能性があるという。ところで、暴力団にとっては、昔ながらの資金源とされる賭博だが、以前と比べると、ジリ貧の状態だ。

警察庁によると、暴対法施行前の1990年に、暴力団絡みの検挙件数で最も多かったのは、「覚醒剤取締法違反」で全体のおよそ2割弱を占めた。次いで「賭博」「ノミ行為」が合わせて16.5%だった。「詐欺」は3.1%と少なかった。

ところが、2020年のデータを見ると、トップは変わらず「覚醒剤取締法違反」で26%を超えているが、「ノミ行為」に関しては0%、「賭博」も2%に及ばなかった。これに対して「詐欺」は9.5%にのぼった。

「賭博」「ノミ行為」が激減したのに対して、特殊詐欺などの「詐欺」が増加した形だ。暴力団にとって割に合わない”シノギ”となった賭博に、なぜ、チャイニーズドラゴンが、積極参入しているのか。何とも、不気味な動きである。