2022年9月25日、岡山県東部を流れる吉井川で、パート従業員・水内悠太さん(27)が遺体で見つかった事件。
警察は当初、自殺として処理しましたが、事態は急展開を迎えました。

自殺ではなく、川に落とされた傷害致死事件だったいうのです。

水内さんを川に落とし死亡させたとして、15日、傷害致死の疑いで逮捕されたのは、岡山市に住む30歳の男3人。無職の木浦修平容疑者、アルバイトの奥山雄太容疑者、同じくアルバイトの松森裕太容疑者です。

3人は、水内さんを川のそばに立たせて取り囲み、川に落として溺死させた疑いがもたれています。

「自殺」が一転「傷害致死」 “大人のいじめ”がエスカレートか

事件発生当時、自ら「水内さんが興奮して川に飛び込んだ」と119番通報していた木浦容疑者。
警察に事情を聞かれた木浦容疑者は、水内さんから悩み事の相談を受けていたとした上で、「水内さんは、歩いて吉井川の岸壁に行き、靴と靴下を脱いで、興奮して飛び込んだ。自分も川に飛び込んだが、救出できなかった」と話しました。
この時、木浦容疑者の着衣は水で濡れていたといいます。

転落から2日後、川底から遺体で発見された水内さん。警察は、周辺の捜査や容疑者3人の証言も一致したため、自殺として処理していました。
ところが10月20日になって、容疑者3人のうちの1人が自首。警察に「手で押して水内さんを川に落とした」と話したといいます。

一度は自殺と判断した警察ですが、証言を基に、再び捜査を開始。3人の犯行だと特定しました。

警察によると、福祉関係の仕事を通じて知り合ったという、水内さんと3人の容疑者。水内さんは、3人から“いじめ”を受けていたとみられています。

事件の前日に食事をした際にも、3人はハサミや電動カミソリを使って水内さんの髪の毛を切るなどしたとして、暴行容疑で逮捕されていました。

“いじめ”がエスカレートした先に起こったとみられる、今回の事件。
「めざまし8」は、逮捕された3人のうちの1人、松森容疑者の親族から話を聞きました。

松森容疑者の親族は、松森容疑者について「普段はおとなしい」という一方で、仕事を転々としており「すぐ怒る」性格だったといいます。

松森裕太容疑者の親族:
もう刑務所入らないけんよ、刑務所。殺したのなら。補償もせないけん。

「みずから川に飛び込んだ」 自殺にみせようとした加害者の心理

当初、「水内さんがみずから川に飛び込んだ」と説明していた木浦容疑者。
犯罪心理に詳しい明星大学の藤井靖准教授は、犯行当時の加害者の思考をこう推察します。

明星大学 心理学部・藤井靖 准教授:
被害者が重大な結果に陥っても、「これはその人のせいだ」みたいな感じで思ってしまうことがあるんです、加害者が。
そうすると「自分は悪くない、悪くない」っていうふうに、加害者の立場として、思考がどんどんそっちの方に移っていってしまって、“被害者が悪いもの”として終わらせるんだというような、そういう思考になった可能性はあります。

3人の逮捕を受け、水内さんの遺族はコメントを発表しました。

「息子が自殺したと思っていたところで、警察に捜査していただき、事件だということをはっきりさせていただいて感謝しています。今後の捜査や裁判でもっと詳しく本当のことを知りたいです。犯人にはしっかり責任を取ってもらいたいです。」

(めざまし8 11月16日放送)