アメリカのトランプ前大統領が在任中、NATO=北大西洋条約機構の加盟国の中で、軍事費用負担が足りない国には、ロシアから攻撃を受けた場合、アメリカはその国を守らないと発言していたことが明らかになり、NATOなどから批判する声明が相次いでいる。

トランプ前大統領は10日、南部サウスカロライナ州で演説し、在任中にNATO加盟国の首脳から、「軍事費用の足りない国がロシアの攻撃を受けたら、その国を守るか」と問われた際のやりとりを紹介した。

トランプ前大統領は「(首脳は)もし払わないでロシアに攻撃されたら、我々を守ってくれますか(と言った)。私は『守らない。むしろやりたいようにやれと勧める。あなたは(国防費を)負担しなければならない』(と伝えた)」と述べた。

この発言に対しNATOのストルテンベルグ事務総長は11日、声明で「同盟国が互いに防衛しないと示唆することはすべての加盟国の安全保障を損ない、アメリカとヨーロッパの兵士を危険にさらすことになる」と批判した。

発言を受けてホワイトハウスも声明を出し、「同盟国への侵攻を促すのは恐ろしく、正気ではない」と強く非難した。

NATOの第5条では、加盟国が一国でも攻撃された場合に防衛する義務を負う集団的自衛権の行使が規定されている。